2021年(令和3年) 11月4日(木)付紙面より
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酒田市地域公共交通会議(会長・矢口明子副市長)の本年度初会合が2日、市役所内で開かれ、市乗合バス「るんるんバス」の経路見直し、乗合タクシーの運行拡充など公共交通体系改編について、来年8月1日(月)から実施することを決めた。庄内交通(鶴岡市錦町)が酒田市内で運行する5つのバス路線、市直営の八幡ぐるっとバス、平田るんるんバスは、改編前日の同7月31日(日)に廃止となる。
持続可能でより利便性の高い体系を図るための改編。同社は現在、市内ではJR酒田駅を起点に市外の地域と広域的に接続する▽鶴岡―酒田線▽酒田―湯野浜線▽余目線―と、市外の地域間や各地域と市街地を結ぶ▽十里塚―古湊線▽日本海総合病院―観音寺線、山寺川先線―の計6路線でバスを運行している。乗客の減少、運行経費の増加に加え、るんるんバスとルートが重複している箇所が多く、市では交通体系の見直しを決定。これまで同社を含む関係機関、地域住民と協議を進め、三川を経由して酒田と鶴岡を結ぶ路線を除く5路線を廃止することにした。
一方、るんるんバスは市内循環線など現行の7路線を6路線にまとめ、酒田駅前や日本海総合病院、中町周辺との行き来の利便性を高める他、新たに南千日町、ゆたか町エリアを経由することにし、酒田駅大学線では夕方の混雑緩和を目指す。利用者の要望に応じて自宅から乗降拠点まで運行する乗合タクシーは、新たに浜中、黒森、十坂、八幡、平田の5エリアを加え、運行日や乗降箇所の拡充を図る。
この日の会議には約20人が出席。事務局の市都市デザイン課が乗合バス・乗合タクシーの運行内容変更について解説、出席者は了承した。バス停ポールの移動、新たな時刻表の掲示など準備対応のため、るんるんバスは来年7月31日、全路線で運休。矢口副市長は「まずは利用者への周知を徹底したい。その後も利用者の声を聞きながら、より柔軟にニーズに応えていきたい」と話した。市は今後、山形運輸支局に対し改編申請を提出する。
2021年(令和3年) 11月4日(木)付紙面より
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鶴岡市は2日、姉妹都市の盟約を結ぶ北海道名寄市のカボチャを使ったカレー給食を藤島地域の子どもたちに提供した。
北北海道の中心部に位置する名寄市は、明治の開拓を縁に1996年、旧藤島町と姉妹都市の盟約を結んだ。昼と夜の寒暖差がカボチャ栽培に適し食感や食味が高く評価されている。カレーの具材にしたカボチャは「えびす」と呼ばれる品種で、ほくほくとして甘味があるのが特長。食材交流として毎年秋に鶴岡市がカボチャ、名寄市が庄内柿をそれぞれ購入し、給食に使っている。
この日、提供した「名寄産かぼちゃ入りカレー」は約50キロ(約30個)の「えびす」や豚肉、ニンジン、だだちゃ豆などを入れて調理。障害福祉サービス・根っこ杉、こりす保育園、いなば幼稚園、藤島、渡前、東栄の3小学校、藤島中学校の合わせて984人分を用意した。このうち、渡前小学校(今井綾子校長、児童64人)では、児童がご飯にカレーをかけて配膳。2年生の大川百愛(もあ)さんは「カボチャ入りカレーを食べたのは初めて。とてもおいしい」と笑顔を見せていた。