2022年(令和4年) 1月27日(木)付紙面より
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まん延防止等重点措置が決まったことを受け、庄内の観光と飲食店関係者は複雑な表情をみせている。
鶴岡市の湯野浜温泉観光協会の筒井重浩会長は「昨年11月ごろは、業界全体で回復傾向にあり明るい兆しが見えかけていた。しかし年末年始が過ぎた途端、オミクロン株が急激に拡大し再び客足が遠のいたと言える。何とか、春の観光シーズンまでには収まることを願いたい」と話す。
酒田市の「酒田夢の倶楽」の奥山栄一支配人は「まん延防止の措置は初めての経験。どういう感じになるのか見当がつかない、というのが正直なところ。年末年始が良かっただけに残念」と語る。
鶴岡市内ですし店を経営する店主は「暮れの忘年会シーズンのころは、新たにオミクロン株が出て、まさかこれだけ感染が拡大するとは思わなかった。すでに予約のキャンセルが出ているという状況。仕入れ業者、酒屋、代行車など飲食業を取り巻く業界全体で辛抱しているが我慢も限界に近い。時短要請には従うが、しっかりとした補償にしてほしい」、居酒屋の店主は「時短営業で感染防止に効果があるとは思えない。2月は一年の中で最も売り上げが落ち込む時期。緊急事態宣言のように人の動きが止まりそれに拍車が掛かってしまえばどうなるのか。オミクロン株のピークアウトがどうであれ、このような状況が続けば3月以降も卒業式や入学式、春の歓送迎会の利用は期待できない」と表情を曇らせる。
市内の代行運転手は「暮れと正月は結構忙しかったが最近はさっぱり。3、4本走って終わりの日もある。自分たちにだって生活がある。協力金の対象を広げてほしい、という気持ちだ」と話した。