2022年(令和4年) 9月17日(土)付紙面より
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酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)は15日、三菱商事洋上風力(東京都、田中俊一社長)、ウェンティ・ジャパン(秋田市、佐藤裕之社長)、中部電力(名古屋市、林欣吾社長)、荘内銀行(鶴岡市、松田正彦頭取)の4社による寄付講座「SDGsと未来デザイン」を今月28日(水)に開講すると発表した。来年1月18日(水)まで全13回にわたり、4社に加えて各分野の専門家が教壇に立ち、学生たちがエネルギーや地域振興などについて理解を深める。
公益大と4社が先月31日に締結した「寄附講座設置に関する協定」に基づく開設。神田学長と田中社長、松田頭取らが学内で会見を開き発表した。
公益大では2021年度から、1、2年生が履修する基礎教育科目の一つとして「SDGs導入科目」を取り入れ、SDGs(国連の持続可能な開発目標)について学んでいる。寄付講座は同科目の一環で、特に脱炭素に向けた取り組み、自然環境、地域振興、エネルギーに関するより実践的な講義の聴講を通し、学生たちから課題設定・問題解決能力を身に付けてもらうとともに、地域社会の課題を「自分事」として捉え、解決策を提案できる人材の育成を図っていく。
寄付講座では、4社と関連企業、山形大農学部、鶴岡工業高等専門学校、ANAあきんど、ヤマガタデザインから講師を派遣してもらい、企業のサステナビリティ、電力ネットワーク、酒田・飽海地域で導入に向けた検討が進む洋上風力をはじめとした再生可能エネルギー、地域創生などオムニバス形式でSDGsについて学び、最終講では報告会を開催する予定にしている。
会見で、田中社長は「事業を通し培ってきた知見やネットワークを活用し、未来を担う人材の育成に貢献したい。公益大はSDGs教育に力を入れており、各社の事例を紹介しながら具体的な考え、イメージを持ってもらいたい」、神田学長は「SDGsは公益学と親和性が高く、学生にとって貴重な学びの機会になる。最先端な知識と豊富な経験に基づく講義に期待」とそれぞれあいさつした。