2022年(令和4年) 5月14日(土)付紙面より
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庄内交通(本社・鶴岡市)は14日から、地域連携ICカード「shoko cherica(ショウコウ・チェリカ)」の利用を開始する。対象となる路線バスの乗車券や定期券、JR東日本のSuica(スイカ)に対応する交通機関、自動販売機、コンビニエンスストア、ファミリーレストラン、スーパーマーケットなどでキャッシュレス決済でき、さまざまなサービスが1枚のカードで利用可能となる。利用開始に合わせ鶴岡市は、通学定期や高齢者用定期「ゴールドパス」などで新たに同カードを利用する市民に500円分のチャージ料を補助する。
チェリカが使えるのは庄内交通と山交バスが運行する路線バス(予約が必要な長距離バスを除く)など。カードは手続き不要で即時発行できる無記名式と、紛失時に再発行可能な記名式がある。販売額は1000円単位で5000円までと1万円。このうち500円分がデポジット(保証金)として預り金となり、カード返却時に返金される。新規で定期券を購入する際もデポジットが必要となる。カード購入後のチャージ(入金)は残額上限2万円まで可能。
ショウコウ・チェリカと定期券の販売、チャージの取り扱いは、鶴岡市のエスモールバスターミナルと温海営業所、酒田市の酒田庄交バスターミナル。チャージは、路線バス車内やコンビニでもできる。
庄内交通は同カードの利用に対し、運賃の3%を交通ポイント(1ポイントが1円)として自動付与する。さらに運賃累計利用額5000円ごとにボーナスとして350ポイントを自動付与する。たまったポイントはバス運賃として利用できる。また14日から9月30日までは、期間限定のキャンペーンとして、利用運賃の10%を付与する(累計利用運賃ごとのボーナスポイント付与はない)。
ショウコウ・チェリカの問い合わせは、平日の日中に庄内交通鶴岡営業所=電0235(22)2608=へ。通学定期や高齢者用定期「ゴールドパス」など新規カード利用へのチャージ料補助の問い合わせは、鶴岡市地域振興課=同(35)1191=へ。
2022年(令和4年) 5月14日(土)付紙面より
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鶴岡市本町一丁目の生涯学習拠点「庄内文化センター」で、特設展示「庄内の伝統工芸のかたち」が開かれている。
この展示会は、同センターが新体制で再スタートし、今月で開講1年を迎えたことを記念して企画した。職人の高齢化で存続の危機にある地元の工芸品に関心を持ってもらおうと、御殿まりや庄内刺し子、絵ろうそくなど約180点を紹介した。
日本三大刺し子のひとつとして知られる庄内刺し子の第一人者・佐藤恵美さん(66)=庄内町余目=の作品は、昔ながらのはんてんをはじめ、バッグや眼鏡入れ、スマートフォン入れなど40点。目が細かく繊細緻密なデザインが特徴とされる庄内刺し子特有の技法を巧みに表現している。
江戸時代の庄内藩奥女中たちが手遊びに作ったのが始まりという御殿まり。明治時代でまり作りの風習がなくなったが、昭和に入って伝統的な御殿まりの再現に成功した故・上野富美さんの「菊刺し」「三菱」「六角刺し」「亀甲」など、色と形が美しい多彩な伝統模様を今に伝えている。
この他にも絵ろうそく職人として、国の卓越技能者表彰を受けた故・富樫雄治さんの作品「龍に乗った観音様」もあり、訪れた人の目を引いている。鑑賞に来ていた山王町に住む60代の女性は「庄内の伝統工芸品をたくさん見られるいい機会。若い人も興味を持って見に来てほしい」と話した。
展示は25日まで。開館時間は午前9時半から午後4時半まで。日曜休館。
同センターでは伝統工芸の体験講座を予定しており、御殿まり作りは28日と8月27日に、絵ろうそく作りは6月25日と9月24日に2回ずつ開講する。問い合わせは同センター=電0235(25)8533=へ。