2023年(令和5年) 6月6日(火)付紙面より
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往時のにぎわいを―。酒田市の中通り商店街で4日朝、「さかた北前朝市」がスタートした。かつては盛んに行われていた「酒田の朝市」を復活させ、中心市街地のにぎわい創出につなげようと、実行委員会(高橋剛会長、事務局・元気インターナショナル)が企画し5年目の取り組み。農海産物、庄内地域の食材を使った加工品が並び、初回から大勢の市民が訪れて買い求めていた。今後は11月まで毎月第1日曜の朝に開催する。
1976年に発生した酒田大火以前は、同市中町二丁目を南北に走る通称・柳小路周辺で朝市が盛んに行われ、大勢の市民でにぎわった。大火後に途絶えたため、この朝市を復活させて中心市街地のにぎわいにつなげようと、実行委員会が、同市の中町にぎわい協議会(会長・加藤聡酒田商工会議所会頭)と共に2019年から企画・運営。昨年までは新型コロナウイルス感染症対策として出入り口で検温と消毒を実施してきたが、感染法上の位置付けが引き下げられたことに伴って全廃した。
この日は、中通り商店街の2ブロックを通行止めにし午前7時にスタート。新鮮な野菜、焼きたてのパン、菓子、レトルト商品などとともに、「『北前』をうたっているのに海産物がないのは違和感があった」(高橋会長)と導入した冷蔵移動販売車による魚介類の販売も。約20店舗がずらりと並んだ他、既存の13店舗も開店を早めて参加した。
朝方までの雨も上がって時折日が差す中、訪れた市民は早速、店主と会話を楽しみながら品定め。中には早々に売り切れになる店もあるなど、出だしは好評だった。高橋会長は「5年目となり、事務局体制を一新した。品数を確保するなど出店のレベル向上を図りながら、『おもしろさ』を強化していきたい」と話した。
今後、東北公益文科大学や市内高校の生徒・学生からも参加してもらい、子ども向けイベントなども企画するという。次回は7月2日午前7時から。問い合わせは元気インターナショナル=電0234(25)3100=へ。