2023年(令和5年) 6月8日(木)付紙面より
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国際ロータリー第2800地区(県内)の第30回インターアクト年次大会が2、3の両日、鶴岡市下川と湯野浜の2地区で繰り広げられた。県内の高校生が参加し、講演を聴いたり、ワークショップなどで各校の交流を深めた。
年次大会は地域で活躍する人から学びを得るとともに、他校との交流・協働を通してコミュニケーション能力を育もうと、インターアクトクラブのある県内8校が持ち回りで毎年開いている。今年は鶴岡中央高が主管校となり、「地域と共に生きる?私たちにできること?」をテーマに、鶴岡東高や羽黒高などの生徒や顧問教師、県内各ロータリークラブメンバーなど合わせて約150人が参加した。
初日の2日の活動は鶴岡市下川の華優美日本海で行われ、生徒はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の関連企業に勤務した経験がある「鶴岡スペースステーション」代表の佐藤涼子さん(鶴岡市)の「人類の宇宙への挑戦」と題した講演を聴いた。
講演で佐藤さんは、無重力宇宙ステーション内の活動風景や138億光年の宇宙の全体像について映像とともに説明。「宇宙を構成する物質を最小になるまで分解すると12種のとても小さい素粒子というものに分かれる。何よりも広く大きい宇宙だが、解明していくには最も小さい素粒子の研究を進めなけらばならないというのはとても不思議なこと」と語った。
その後、生徒が火星にいる宇宙飛行士役と地球の管制官役に分かれて「“火星で見えるものを伝える”宇宙飛行士体験ワークショップ」を展開。火星上の写真を見た飛行士役は見た内容が伝わるよう工夫して説明し、管制官役は飛行士役から聞いた情報を絵で再現して答え合わせをした。ほぼ初対面同士だった他校生徒はワークショップを通して親交を深め、会場には笑顔があふれていた。3日は湯野浜海水浴場に移動し、海岸約1キロ区間でごみ拾いなどの清掃活動を繰り広げ、30リットル入りのごみ袋約30袋相当のごみを集めた。