2025年(令和7年) 2月19日(水)付紙面より
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庄内地方のアマチュア囲碁界の最高位を決める第66期「庄内本因坊戦」(荘内日報社主催、日本棋院鶴岡・酒田両支部主管)が15日、鶴岡市大宝寺町の囲碁サロン鶴岡で行われた。鶴岡、酒田両支部の予選を勝ち抜いた代表4人ずつ計8人がトーナメント戦を繰り広げた結果、酒田支部の石井二男・六段(73)=庄内町余目=が、第63期に続いて2回目となる「庄内本因坊」の栄誉を手にした。
庄内本因坊戦は1960(昭和35)年に始まり、庄内では最も長い歴史を誇る囲碁の棋戦。石井さん以外の今期の出場者は、鶴岡支部が▽梅木道男・六段(72)=鶴岡市宝町▽佐藤重美・六段(83)=庄内町余目▽三浦一男・六段(77)=鶴岡市大宝寺町▽後藤隆司・六段(71)=同市日枝。酒田支部が▽池田義則・六段(75)=酒田市市条▽阿部善孝・五段(77)=酒田市宮内▽金内宏明・五段(67)=同市若竹町一丁目。
各対局とも持ち時間45分、コミ6目半のルールで、1回戦は同じ支部同士の対戦を避けて組み合わせ抽選を行い対局。石井さん、阿部さん、池田さん、後藤さんが勝ち上がった。
準決勝第1局は黒・阿部さん、白・石井さんの対局。右辺の攻防でペースをつかんだ石井さんが優勢となり、そのまま押し切った。同第2局は池田さんと後藤さんの対局。中盤までは白・池田さんが優勢だったが、その後に緩手があり、黒・後藤さんが逆転勝ちした。
決勝は2年連続2回目の出場の後藤さんが黒、5回目出場の石井さんが白で対戦。優劣が見極めにくい互角の伯仲した戦いとなった。終盤に差し掛かった局面で後藤さんがやや優勢となったが、終盤で見落としもあって取り込まれると見られた白石が生き、最終盤にかけて勝負の行方が紛れる展開となる中、最後は僅差で石井さんが逆転し、2回目の栄冠を手にした。
荘内日報社の橋本政之社長から表彰状を受け取った石井さんは「決勝は終盤に失敗して、これはまずいなと思いドキドキしながら打っていた。庄内本因坊を取ることができて良かったが、もっと囲碁を勉強してもっと楽に気分よく打って勝てるようになりたい」と話し、さらなる棋力向上へ意欲を見せた。
▽1回戦
石 井 中押し 佐 藤
阿 部 40目半 三 浦
池 田 中押し 梅 木
後 藤 12目半 金 内
▽準決勝
石 井 30目半 阿 部
後 藤 中押し 池 田
▽決勝
石 井 2目半 後 藤