2025年(令和7年) 3月15日(土)付紙面より
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庄内地方の多くの中学校で14日、卒業式が行われ、卒業生たちがそれぞれの思いを胸に、3年間通い慣れた学びやを巣立った。
このうち、昨年7月の豪雨災害で氾濫した荒瀬川流域に位置する酒田市の鳥海八幡中学校(田中大校長、生徒186人)では、体育館で午前9時半から式が行われ、在校生と教職員、保護者ら計約350人が出席した。
卒業生64人が拍手の中入場。田中校長が一人一人に卒業証書を手渡した後、「可能性に向き合う過程や試行錯誤が人生を豊かにしてくれる。不完全であることを恐れず、未来の景色に出会う喜びを胸に、積極的に向き合ってほしい」と式辞を述べた。祝辞、送辞に続き、卒業生代表の島田瑠々伽さん(15)が「仲間と共に学び、笑った3年間はかけがえのない宝物。卒業生64人の中の一員であった誇りを胸に、これからの人生を精いっぱい歩み続けます」と「旅立ちの言葉」を述べた。
在校生たちから合唱のはなむけが贈られた後、卒業生たちが登壇し「3月9日」「群青」を合唱披露。3年間の中学生活を振り返り時折、涙を見せながらも背筋を伸ばし、美しいハーモニーを響かせた。立派に成長した生徒やわが子の姿を、教職員や保護者らは目頭を押さえながら見つめていた。