2025年(令和7年) 3月15日(土)付紙面より
ツイート
酒田市の八森自然公園内の遊歩道に自生しているオウレンが見頃を迎え、散策客にひと足早く「春到来」を告げている。
オウレンは背丈が約10センチほどのキンポウゲ科常緑多年草で、数少ない日本特有の薬用植物。同公園内では大きく2カ所の遊歩道に広く自生している。毎年2月中旬ごろの雪解けとともに頭をもたげて咲き始め、数センチの白く小さい花が約1カ月間咲き続ける。
毎年開花を確認している八幡総合支所地域振興係の池田久浩さんによると、今年は2月の降雪影響で同月27日ごろから咲き始め、例年より少し遅い開花という。池田さんは「昨年7月に発生した豪雨災害の影響が少し心配だったが、雪解けとともに一斉に咲き始めたのを見て安心した」と。
今月11日には遊歩道周辺の一面にかわいらしい白い花が咲き誇り、小さなミツバチたちがせわしなくオウレンの蜜を集める姿が見られた。見頃は今月いっぱいまで。池田さんは「豪雨災害による同公園の目立った被害はなく、安全に自生植物を楽しめるのでぜひ訪れてもらえたら」と話した。オウレンの開花を皮切りに、カタクリやショウジョウバカマなどが咲き始めるという。