
「うまい」と評判の「カツ丼」は開店当時からの名物。いまでも先代から受け継いだ味を大切に守り続けている。
東京のうなぎ専門店「伊豆栄(いずえい)」で修行した千葉県出身の先代が、戦後まもなく妻の故郷・酒田に来て店を開いたのが始まり。その後、高齢となったため、開店当時から付き合いのあった現在の店主・中川昇三さん(61)の父親にのれんをバトンタッチした。
「カツ丼は、上質の三元豚を使って、ほどよい厚みとほどよい脂身をつけるのがコツ。肉本来のうまさとジューシーさを引き出すようにしています」と3代目の中川さん。先代から受け継ぐ変わらぬ味が酒田市民の間で高い支持を得ている。
同店では、季節ごとの旬を楽しんでもらおうと「四季のお膳」も提供している。今は「お雛さま膳」(4月上旬まで・2,200円)。十数年前に本間家から「お雛さまに合ったお膳を作ってほしい」と直接、依頼を受けて手がけたのがそもそもの始まりという。
お膳の内容は、ちらし寿司にむきそば、刺し身、てんぷら、前菜、お吸い物、甘酒と今年もバラエティー豊か。毎年、女性の間で人気を集めている。
「お雛さま膳が終わると、5月から鯛めし膳を提供します。庄内の季節の旬を楽しんでいただければ」と店主の中川さん。常連客の間では、その日に水揚げされた地魚の一品料理も好評だ。
(2006年3月掲載)
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