
日本の伝統技ともいえる和裁。鶴岡市宝田一丁目の「和工房ゑん藤」は、都内で着物の仕立てを長年請け負ってきた遠藤峰子さん(50)が主宰。着物の仕立てやリフォーム、和小物の製作などを手掛けているほか、「後継者を育てたい」と和裁教室も開講している。
遠藤さんは鶴岡市生まれ。高校卒業後、東京の和裁所に住み込みで和裁を覚え、20代半ばで独立。呉服屋から請け負った着物の仕立てを手掛け、28歳ごろからは仲間を募って工房を主宰し、数多くの仕事をこなしてきた。
鶴岡には2003年秋に帰郷。それまでの経験を生かし、自宅工房で都内の業者から請け負った仕立てを継続。受注が増える中で、「せっかく仕事があるのだから、和裁に興味のある人を育てたい」と教室を開講することにした。
とは言ってもこれまでのところ受講生はゼロ。「家庭学院や家政高もなくなり、洋裁に比べると馴染みが薄いのかもしれません」と遠藤さんは話す。遠藤さんによると、3、4日で着物1枚を仕立てられるようになるまでに3、4年は必要。「それぐらいできれば、収入に結びつく。気長に取り組んでみたいという方に教えたい」とする。教室は浴衣縫いからはじめ、全12回で受講料は1万8,000円。
自身は、子どものころに祖母が着物を仕立て直して着せてくれた思い出が和裁の道を選ぶきっかけになったという遠藤さん。「簡単、便利さが求められる世の中で、一つでもお家の中に手作りのものがあってもいいのでは。若い人で興味のある人が出てくれば」と話していた。
工房では仕立てやリフォームに応じるほか、反物の販売、端切れなどで作った和小物はマリカ東階2階の「工房ショップえん」や致道博物館の売店で販売している。
(2006年9月掲載)
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