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海坂藩旅歩き

藤沢ガイド人気

浜松市の年配夫婦を案内する観光ガイド協議会の安達さん(右)

「藤沢周平が描いた作品の原風景を見たい」と2004年度に鶴岡市へ訪れた県外観光客数が03年度の約4倍にあたる2400人を超えたことが市観光物産課のまとめで分かった。これまでは年配夫婦や少人数のグループがほとんどだったが、昨年度は団体客が大幅に増えたことが要因とみられている。同課では「観光客数そのものが藤沢人気の高さを示している」と話している。

鶴岡市には県外観光客を案内する市民ガイド組織「市観光ガイド協議会」(佐々木茂吉会長)があり、現在24人が登録している。会員は名所や史跡の知識が豊富な50-70代の男女が中心。ボランティアで「城下町・鶴岡」の魅力を伝えている。

藤沢周平の作品「たそがれ清兵衛」が映画化されたのは02年。その後「隠し剣鬼の爪」や「蝉しぐれ」が次々と公開され、「藤沢周平のゆかりの地やロケ地を見てみたい」と鶴岡に訪れる観光客が年々増えている。

市観光物産課によるとガイド協議会に申し込みのあったガイド件数は02年度が102件、03年度が132件で、昨年度は197件。このうち、藤沢周平関連に限ったガイド依頼は02年度が61件(案内人数335人)、03年度が74件(同616人)、昨年度は108件(同2415人)となっている。

特に旅行業者が藤沢ブームに乗って「ゆかりの地を巡る旅」を企画したことから40人前後の大型観光バスで来た団体客が急増したのが特徴で北海道や近畿、遠くは九州から訪れた観光客もいるという。

市観光ガイド協議会の副会長で、ガイド歴10年という安達茂雄さん(73)は「6~10月にかけての観光シーズン中はほぼ毎日のように案内した会員もいる。ガイドをして県外観光客から『鶴岡が好きになった』と言われたときが一番うれしい。とてもやりがいがあるし、これからも頑張りたい」と意気込みをみせる。

浜松市から訪れた年配夫婦は「前々から鶴岡に来たいと思っていた。『蝉しぐれ』はこれまで3回読んだが、個人的には一番いい作品だと思う。鶴岡はとても雰囲気があっていいところ。藤沢さんがこよなく愛した土地だということがわかる」と笑顔で話していた。

鶴岡市の市民ガイドに関する問い合わせは事務局の鶴岡市観光物産課=電0235(25)2111へ。

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