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海坂藩旅歩き

大勢の藤沢ファンが詰め掛けた鶴岡藤沢周平文学愛好会の公開講座

藤沢周平の短編を語る

鶴岡藤沢周平文学愛好会の公開講座「藤沢周平の短編を語る」が7月23日、鶴岡市勤労者会館で開かれました。市内を中心に県内外から参加した藤沢ファン約150人が、新たに見つかった短編群に関する講演や対談で藤沢ワールドを堪能しました。

冬の寒梅忌と並ぶ同愛好会の恒例行事。第1部では、同会顧問で藤沢文学研究の第一人者・松田静子さんが「藤沢周平“幻の短編”庄内藩から海坂藩への道すじ」と題し講演しました。最近、新たに見つかった無名時代の短編14作品の概要について解説するとともに、「たそがれ清兵衛」の山田洋次監督、木村拓哉主演で12月に公開予定の映画「武士の一分」の原作「盲目剣谺返し」の世界を紹介しました。

松田さんは講演の中で「新たに見つかった昭和37~39年の短編14作品のうち6、7作品が庄内を描いたもので、すでにこの時から庄内藩の藩士の物語を書いていたことが分かった。昭和50年ごろまで庄内藩を描いていたが、その後、庄内藩をモデルとした海坂藩に移行した。庄内藩をそのまま使っては事実とフィクションの狭間で小説の世界が限られてしまうからでは。理想郷『海坂藩』で、人間が暮らしている藩の世界を描いたのではないか」と解説しました。

第2部では、郷土史家の前田光彦さんが「幻の短編14作品から『残照十五ケ原』の背景を探る」をテーマに、短編の時代背景などについて紹介し、後半は松田さんと対談しました。

海坂かわら版
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