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海坂藩旅歩き

鶴岡“藤沢周平記念館”の整備計画 設計者が決定

鶴岡市出身の作家、故藤沢周平さんの文学資料などを展示する「藤沢周平記念館」(仮称)の整備計画を進めている鶴岡市は、建築設計業務について技術提案で設計者を選ぶプロポーザル方式で、「設計・計画高谷時彦事務所」(東京都文京区)を設計者に選びました。今後、市や同記念館開設準備委員会などと設計者で協議し内容を詰め、今年9月までに実施設計などをまとめていきます。

プロポーザル方式は、プロジェクトに対して技術力や経験、プロジェクトにのぞむ体制などを含めた提案書を評価して選ぶもの。具体的な設計内容を発注者と協議しながら進めるため、発注側の要求が建築設計に反映されるなどの利点があります。

同記念館の設計プロポーザルには11社が参加。提出された設計提案やアイデアについて、選定委員会(委員長・芳賀肇助役、委員8人)が内容や実績、ヒアリングなどで審査しました。

選定された高谷事務所の提案は、「藤沢周平氏の人間像や作品イメージにふさわしい施設」という課題に対し、「風土世界」と「文学世界」を展示・収蔵ゾーン、交流ゾーンの2棟による建築空間で象徴する考え方を提示。さらに知的イマジネーションを妨げない抑制したデザインやストーリーを作り込まない展示空間、旧図書館(現公園管理事務所)や地場産木材の活用などを提案しました。「作品をありのままに味わい、感じてもらうことが藤沢文学の本質に触れること」とする基本構想に通じる点などが評価されました。

同事務所の高谷時彦代表取締役は、東北公益文科大大学院教授を務め、鶴岡市中央児童館の設計を手掛けたほか、同大学院のオープンゼミなどでは文化資産的な建築物の活用や市民と行政の共創のまちづくりなどを研究しています。

市は今後、関係各課や市教育委員会、開設準備委員会と協議を重ねながら、基本設計、実施設計の策定を進める計画。着工は2007年度内を見込み、09年内の開館を目指します。総事業費は約10億円を見込んでいます。

サイト掲載日/2007年1月23日
海坂かわら版
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