山形県上山市の本庄地区公民館(関根敏也館長)の生涯学習事業「ほんじょう街道くらぶ」に参加した同地区の住民が8月21日、鶴岡市を訪問し、藤沢周平作品に登場する城下町・海坂藩の面影を追いました。
本庄地区は江戸時代から宿場町「楢下宿」としてにぎわい、庄内藩や秋田佐竹藩、津軽藩などが参勤交代の途中に立ち寄りました。庄内藩酒井氏が楢下宿で脇本陣として利用した「庄内屋」(旧粟野家)は現在も姿を残しています。
また、鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんの作品の中にも楢下宿や上山藩が登場することから鶴岡藤沢周平文学愛好会(萬年慶一代表)が昨年6月に本庄地区を訪問。同会顧問の松田静子さんが庄内屋で講演するなど、地元住民と交流を重ねてきました。
同公民館では65歳以上を対象とした「ほんじょう街道くらぶ」を開催、住民が楢下宿や羽州街道の歴史を学んでいます。今回、鶴岡市との交流をさらに深めようと本庄地区公民館が鶴岡訪問を企画、約30人が参加しました。
一行は最初に庄内藩校・致道館を見学。鶴岡藤沢周平文学愛好会員がガイド役を務め、藩校の歴史や学制、大手門や孔子廟などについて解説。本庄地区住民らはこうした旧跡を巡りながら歴史ロマンに触れていました。