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今年の夏は猛暑続きで、

協力・鶴岡地区歯科医師会
 

今年の夏は猛暑続きで…

テレビなどで熱中症予防にスポーツドリンクなどを小まめに補給しましょうと勧めているので飲むようになりました。でも、歯医者に行くとスポーツドリンクには砂糖がたくさん入っているし、歯が溶けてしまうからほどほどにと言われます。それでもついついスポーツドリンクを飲んでしまいます。飲み続けても大丈夫でしょうか。 (60歳 女性)

 

確かに今年の夏は暑過ぎると言っていいくらい、例年にない夏だったのではないでしょうか。熱中症の予防対策について盛んに水分補給と言われていました。水分補給に加え塩分も補給が必要ということで、スポーツドリンクを少しずつ何回にも分けて補給しましょう、ということをよく言われていたかと思います。確かに水分(+塩分)補給は必要ですが、中には歯に危険な飲み物があり、注意が必要です。それが、スポーツドリンクやイオン飲料なのです。

昔はそんなものはなく、

麦茶に砂糖ではなく、塩を入れて飲まされていたことを思い出しました。それより手間がかからずペットボトルで売られていて簡単に補給できるため、ついつい飲んでしまうのでしょう。カロリーオフとか人工甘味料とかいろいろあり、糖によるムシ歯の問題もありますが、それより怖いのはごく一般的に売られている物のほとんどがpHの値が低いものばかりだからです(表)。参考までにコーラや黒酢、梅酒などのお酒類も取り過ぎは危険です。歯を溶かす酸性の度合いが高く、歯はpH5.5より低い飲食物に触れると軟らかくなり、溶け始めてしまいます。

表


とはいえ、

短時間触れただけなら、唾液の力で元に戻るので通常は問題ないのですが、触れる時間が長くなると、軟化し溶け始めてしまいます。歯は唾液に守られながら溶けたり、戻ったりしていますが、戻り切る前にまた飲み続けると完全に溶け始めてしまいます。ですから飲み方に気を付けていただき、ダラダラ飲まないこと、同じ物ばかり飲み続けないようにお願いしたいのです。

体にとってはいいものでも歯にはよくないものがあり、どっちを取ればいいのかという話になりますが、熱を出した後やスポーツの後以外はお茶系をお勧めします。それでも飲んだ場合、「飲んだら乗るな」とどこかで聞いたことのあるフレーズですが、「飲んだらもう一口」水か麦茶(お茶)を続けて飲んでください。もしくはキシリトール100%使用ガムをかみましょう。もし、歯磨きができる状況であれば、すぐにではなく飲食後30分ほど後に歯磨きしましょう。

後は唾液の働きに頼るしかないのですが、とにかく、歯を酸から守る工夫は自分でしましょう。同じようにお子さんの歯も危ないです。大人より歯が溶けやすいので、与える側として買い置きなど注意が必要かと思われます。

 
 
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