2021年(令和3年) 5月8日(土)付紙面より
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庄内地方で、田植えが本格化している。きれいな青空が広がった6日、遊佐町内の田んぼでは、残雪と山肌のコントラストが鮮やかな鳥海山に見守られながら、田植え機を走らせる農家の姿があちこちで見られた。
同町富岡の農業、佐藤伸弘さん(48)は5日に田植えを開始。9日までに、はえぬきと雪若丸、飼料用米の「ふくひびき」を計5・7ヘクタールの田んぼに植え付ける予定という。好天に恵まれて苗は順調に生育した。作業を手伝った父親の幹夫さん(79)は「田植え後の天候が根付きの良しあしを左右し、秋の実りにも影響する。少なくてもここ1週間ほどは穏やかな天気が続いてほしい」と話していた。
県庄内総合支庁酒田農業技術普及課によると、管内(酒田市、遊佐町)の平年の田植えは、全体の5%まで進む「始期」が5月8日、ピークは5月12日で、今年もほぼ例年並みになると見込んでいる。
2021年(令和3年) 5月8日(土)付紙面より
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「母の日」(9日)を前に、庄内地方の各生花店は、母親に感謝を込めて贈る花束やアレンジメント作りに追われている。
鶴岡市東原町の「花蔵(はなぞう)」では今年、大型連休の初めごろから予約注文が入り始めた。店主の三浦淳志さん(55)によると、人気の色は、以前は白やグリーンの清そな感じだったが、最近は赤やピンク、黄色、オレンジなど暖色をふんだんに使った「カラフル系」。花の種類は定番のカーネーションだけでなく、ガーベラやバラなど華やかさを求める傾向が強いという。
三浦さんは「コロナ禍で家にいることが多いので、少しでも晴れやかな気分にという思いの表れでは」とする。
最近はまた、球状にボリューム感たっぷりにまとめる花束も人気。コロナ禍で会えない遠方の母親に、生花から水分を抜いた「プリザーブドフラワー」などを送る注文も増えている。業界ではコロナ禍の昨年来、集中を避けるため5月いっぱいを「母の日月間」としてPRしていることもあり、注文も同日に限らず前後に分散化する傾向にある。価格は3000円前後が中心。
三浦さんは「花をもらうと心が癒やされる。9日を過ぎてからでもいいので、思いを込めた花を届けて」と話した。