2021年(令和3年) 5月8日(土)付紙面より
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「母の日」(9日)を前に、庄内地方の各生花店は、母親に感謝を込めて贈る花束やアレンジメント作りに追われている。
鶴岡市東原町の「花蔵(はなぞう)」では今年、大型連休の初めごろから予約注文が入り始めた。店主の三浦淳志さん(55)によると、人気の色は、以前は白やグリーンの清そな感じだったが、最近は赤やピンク、黄色、オレンジなど暖色をふんだんに使った「カラフル系」。花の種類は定番のカーネーションだけでなく、ガーベラやバラなど華やかさを求める傾向が強いという。
三浦さんは「コロナ禍で家にいることが多いので、少しでも晴れやかな気分にという思いの表れでは」とする。
最近はまた、球状にボリューム感たっぷりにまとめる花束も人気。コロナ禍で会えない遠方の母親に、生花から水分を抜いた「プリザーブドフラワー」などを送る注文も増えている。業界ではコロナ禍の昨年来、集中を避けるため5月いっぱいを「母の日月間」としてPRしていることもあり、注文も同日に限らず前後に分散化する傾向にある。価格は3000円前後が中心。
三浦さんは「花をもらうと心が癒やされる。9日を過ぎてからでもいいので、思いを込めた花を届けて」と話した。