2007年(平成19年) 6月17日(日)付紙面より
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国の文化審議会(石澤良明会長)は15日、遊佐町上蕨岡の鳥海山大物忌神社蕨岡口ノ宮の「本殿」と「随身門」を文化財建造物に登録するよう文部科学大臣に答申した。
同神社蕨岡口ノ宮本殿は1896年、現在地の東方約200メートルの山手で建築され、1953年に移築。桁行(けたゆき)3間(13・84メートル)、梁間(はりま)6間(16・91メートル)の規模で、切妻造(きりつまづくり)銅版葺(ぶき)。正面が13・8メートルにも及ぶ大型の社殿で、内部は外陣・内陣に分かれ、さらに内々陣がある。
随身門は江戸時代後期に建築された「三間一戸八脚門(やつあしもん)」。本殿と同じく切妻造銅版葺。軒(外壁より外に延びた屋根)は、垂木が2段で、垂木と垂木の間が垂木の幅と同じ「二軒繁垂木(ふたのきしげたるき)」。伝統的な手法で手堅くまとめられた端正な八脚門となっている。
登録基準で、本殿、随身門とも「国土の歴史的景観に寄与」に該当するとされた。
今回の2件を加え、県内の文化財建造物は18件となった。
文化財建造物に登録された本殿(上)と随身門