2009年(平成21年) 5月23日(土)付紙面より
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仙台市宮城野区の市立中野中学校(工藤洋校長)の2年生224人が、19日から2泊3日の日程で鶴岡市藤島地域などを訪れ、民泊や田植え、わら工芸などを体験した。
同校は2年生の野外活動として2002(平成14)年から藤島地域を毎年訪れ、市藤島庁舎などの協力で農村の文化や生活を学んでいる。8年目の今回、初日の19日は羽黒山の石段登りなどを行った後、休暇村羽黒に宿泊し野外炊飯やキャンプファイアーなどを楽しんだ。20日は藤島地域に移動し、成澤兼市さん(須走)の30アールの水田でコシヒカリの苗の手植えを体験。夜は2―7人ずつに分かれて地域内の68世帯に民泊した。
最終日の21日午前中は、そば打ちや笹(ささ)巻きづくり、わら工芸、生キャラメルづくり、いづめこ人形づくりなど7つのコースに分かれ体験学習。
このうち、産直施設「四季の里・楽々」がある藤島エコタウンセンターで行われたわら工芸体験には12人が参加。庄内たがわ農協藁(わら)工芸部会(小野寺勇治会長)のメンバー8人の指導で、長靴が普及するまで農作業の時に履いていた稲わらの草履づくりに挑戦した。生徒たちは両手のひらで縄をなう練習から始め、小野寺会長の「昔は履きつぶした草履を堆肥(たいひ)にして田んぼに戻していた。わら文化では昔からエコを実践していた」といった話を聞きながら約2時間かけて自分用の草履を編み上げた。
生徒全員が初めての体験だったが飲み込みが早く、西城潤太君(14)は「難しいと思ったがやっているうちにうまくできるようになった。昔の文化を体験できてうれしい」と話していた。
わら草履づくりに挑戦する中野中の2年生たち