2011年(平成23年) 3月24日(木)付紙面より
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東日本大震災に伴い、大勢の被災者が県内に避難していることを受け、県警は女性警察官で編成する支援部隊「べにばな支援隊」を23日から、庄内地方を含む県内の各避難所に派遣した。生活相談などを通して避難者たちの心のケアに努めている。
べにばな支援隊は、2004年に発生した新潟中越地震で活躍した新潟県警の「ゆきつばき隊」の活動を受け、09年に編成。女性警察官2人、男性警察官1人の4班を編成し、村山、最上、庄内、置賜で活動。避難所生活の悩みなど生活面の相談を中心に防犯指導、子供たちの触れ合い活動などを担う。庄内地方では鶴岡、酒田両署で同隊を編成し、9カ所の避難所を対象に活動する。
23日午前中は、福島県相馬市の5家族24人が避難生活している鶴岡市添川の藤島農村環境改善センターを訪れた。同施設の食堂を臨時の相談所として活用し、酒田署の清水香織巡査と鶴岡署の佐竹めぐみ少年補導官が約10人の避難者の相談に乗った。「避難生活で不安はありませんか」などと聞くと、「向こう(相馬市)では頻繁に余震があり、眠るのも大変だったが、ここの避難所ではゆっくり眠れる」「地域の方たちのおかげで不自由なく生活できている。大変ありがたい」と答えていた。相談が終わると、避難者たちは心がすっきりした様子で「どうもありがとう」と笑顔を見せていた。
べにばな支援隊の活動は当分の間行われる予定で、清水巡査は「被災者の心に配慮した相談を心掛けている。この活動を通して、私たちが支えていくという気持ちを伝え、安心感を与えていきたい」と今後の抱負を語った。