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2012年(平成24年) 1月15日(日)付紙面より

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鶴岡・山王通り 無散水融雪本格稼働 歩道も車道も「雪」なし

 鶴岡市の山王通りで進められた道路改良の都市基盤整備事業で、歩道と車道に敷設された無散水融雪システムが今月から本格稼働し、機能を発揮している。アスファルト舗装の下に張り巡らせたパイプに不凍液を循環させて路面の雪を溶かす仕組みで、山王通り商店街を訪れる買い物客からは「歩道にも車道にも雪がなく、山王通りだけ春が来たみたい」といった声も出ている。

 整備事業は内川に架かる大泉橋から山王日枝神社までの400メートル区間を対象に市が実施した。山王通りは当初、歩道と車道を合わせた11メートル幅の市道を18メートル幅に改良する計画だったが、地元とのまちづくり協議の中で現在の商店街の姿を維持することになり、幅を変えずに両側歩道の50センチずつの拡幅、電線の地中化などを行った。

 無散水融雪の導入も、この整備事業の一環で進められた。道路改良前は散水消雪の機能が施されていたが、場所によっては水たまりができ、狭い歩道を通る歩行者に車の水しぶきがかかるなどしていた。このため市は、整備事業に併せて歩道と車道へ無散水融雪の機能を備えることにした。

 融雪は「ヒートポンプ方式」を採用。代替フロンを機械で圧縮し、発生した熱で不凍液を暖め、路面の約5センチ下に敷設したパイプに循環させて雪を溶かす。代替フロンは圧縮機を通す前に地下水を使って温度を上げ、圧縮機の電気代を節約している。温度と水分を測定するセンサーで気象条件を判断し自動的に運転、停止する仕組み。

 街路整備が完成した昨年11月から今月10日までの工期で不凍液の注入や調整、試運転を行い、本格稼働に移った。先月の「クリスマス寒波」のころは、調整中で本来の機能が発揮できなかったが、年明け後の寒波による降雪には“フル稼働”。歩道、車道とも除雪車両の出動なしで雪のない状態が続き、市街地の他の道路とは際立った道路状況となっている。

 山王通り商店街の店主の一人は「以前の散水消雪では、所々に道路の勾配があって水がたまり、歩行者にしぶきがかかるなど除雪がうまくいかなかった」と話し、年明け後に訪れた買い物客からは「山王通りだけ春みたい」と喜ばれているという。

 鶴岡山王商店街振興組合の三浦新理事長は「毎週土曜日のデイバザールを冬も継続して実施していて、商店街に歩いて来る人、車で訪れる人双方から『雪がなくてとてもいい』と言ってもらっている。降雪期も歩いてもらえる商店街となった」と話し、「その分、山王商店街の各個店がさらに魅力づくりに努めなければならない」と力を込めた。

寒波でまとまった雪が降る中、無散水融雪で歩道、車道とも雪のない状態が続く山王通り=11日午後
寒波でまとまった雪が降る中、無散水融雪で歩道、車道とも雪のない状態が続く山王通り=11日午後



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