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2017年(平成29年) 12月28日(木)付紙面より

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空き家を学生向けシェアハウスに 鶴岡で取り組み進む

 鶴岡市内でNPO法人と行政が協力し、空き家を学生向けのシェアハウス(共同利用の賃貸住宅)として転用する取り組みが進んでいる。基金を活用して所有者から空き家を改装してもらい、山形大農学部や鶴岡高専、東北公益文科大の学生や大学院生、留学生向けに低家賃で貸し出すもの。学校・学生側からの需要は高く、さらに広がる可能性がある。

 鶴岡市の実態調査によると、2015年度の市内の空き家は2806棟に上る。前回の11年度調査比で533棟増えた。市は13年4月、老朽空き家の適正管理と空き家の有効利用に向けた市空き家の管理と活用に関する条例を施行し、宅地建物取引業や土地家屋調査士、建設業などの専門集団でつくるNPO法人「つるおかランド・バンク」(13年1月認可、阿部俊夫理事長)と連携し、空き家の解消とともに有効利用に向けた各種施策を展開している。

 空き家の学生向けシェアハウスへの転用も、こうした取り組みの一環。14年に山形大農学部の留学生向けに初めて提供された。所有者が、つるおかランド・バンクが管理する基金による助成金を活用して空き家を改装し、賃貸契約を結んで貸し出す仕組み。

 山大農学部の留学生向けシェアハウスは現在、馬場町にある木造2階建ての元集合住宅が利用されている。8人が入居でき、家賃は全体で月額6万円。空き家活用のため低廉な家賃が留学生や学生にとっては魅力だ。

 今年2月からは鶴岡高専の学生向けに双葉町の木造平屋建ての空き家が提供され、学生2人が入居している。同校には学生寮があるが、入寮希望者が多く、部屋不足状態という。一般的な学生向けアパートなどでも家賃は数万円要するが、このシェアハウスは1人1万円の家賃。入居学生からの評判も良く、留学生からの要望もある学校側は新たな物件の相談を同NPO法人に寄せている。

 東北公益文科大も鶴岡にある大学院に通う留学生向けとして、最近改装を終えた家中新町の木造一部2階建ての物件をシェアハウスとして活用を始めた。

 改装を伴わない空き家でも同NPO法人が所有者と学校側などとを仲立ちしてシェアハウスとして活用するケースも出ており、今後も空き家の有効活用事例が増えていきそうだ。

双葉町の鶴岡高専の学生向けシェアハウス。基金による助成で改装した室内=NPO法人つるおかランド・バンク提供
双葉町の鶴岡高専の学生向けシェアハウス。基金による助成で改装した室内=NPO法人つるおかランド・バンク提供



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