2019年(平成31年) 3月2日(土)付紙面より
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ロシア第2の都市であるサンクトペテルブルク市を訪問する酒田市使節団の結団式が28日、市役所で行われた。市との連携協定に基づき派遣される酒田南高の生徒らが「たくさんのことを吸収してきたい」など抱負を語った。
両市の関係は2016年3月、JA庄内みどりが酒田市特産の啓翁桜をペテルブルクに輸出したのが始まり。昨年2月には丸山至市長やJA関係者ら市の使節団がペテルブルクを訪問、経済や文化など多面的な交流の推進を要請してきた。
今回は、両市が本年度から学校間における青少年交流事業を実施することになったため、昨年1月に酒田市との間で地域を支える人材育成などに関する連携協定を締結した酒田南高の生徒らを派遣する。経費の半分は市が助成する。
訪れるのは、いずれも酒田南高2年の桑原司さん(17)、進藤美沙さん(17)、太田早紀さん(17)の生徒3人と、教員の佐々木祐子さん、事務局として市交流観光課の高橋亮主事の計5人。3月2―9日の7泊8日の日程で訪問し、現地の小中高一貫教育校2校で生徒との交流、日本文化の紹介、一般家庭の訪問などを行う。
この日の結団式では、矢口明子副市長が「それぞれの目標達成に向け、遠慮なく、体と安全に気を付けて、何かを得て帰ってきて」、酒田南高の中原浩子校長は「人生を変える経験になるかもしれない。市の代表、若者の代表として学んできて」とそれぞれ激励した。
これに応え、桑原さんは「海外は3回目だが、これまでは観光が中心で交流は初めて。自分の人生にとって貴重な体験になると思う」、進藤さんは「ロシアのことをたくさん学び、たくさん吸収してきたい」、太田さんは「日本舞踊を習っているので、酒田甚句を踊るなど日本文化もたくさん伝えてきたい」とそれぞれ抱負を語った。
使節団にはJA庄内みどりの関係者も合流し、今年も啓翁桜を売り込んでくる。