2019年(令和1年) 7月10日(水)付紙面より
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鶴岡工業高等専門学校(鶴岡市、高橋幸司校長)と東北エプソン(酒田市、外山義信社長)は8日、教育・研究開発に関する包括連携協定を締結した。同社生産現場などでの技術課題解決に教員、学生、企業の3者が協働で取り組み、教育効果や学生の地元定着、同社の技術開発力強化、同校研究シーズの社会実装などにつなげる。同社にとって教育機関との共同研究の協定締結は初。
同社は、同校の中期インターンシップ制度「CO―OP(コーオプ)教育」の提携企業の一つ。これまで10人の学生が夏季など2週間程度の休暇期間を活用して実践的な企業実習を重ね、うち1人の就職にも結び付いている。
今回の協定締結で産学間のより円滑な連携を図り、同校地域連携センターと連携して教員・技術職員らが企業の課題解決に関わるとともに、コーオプ教育を拡充させ、同社での実習を終えた学生たちが、学校でも実習での同一テーマを引き継いで取り組んでいく。
8日の協定締結式では、会場となった鶴岡高専に外山社長らが訪問。高橋校長が「連携に学生たちをうまく巻き込み、教員、研究者のレベルも引き上げ、循環型の組織を目指したい。素晴らしい技術力、開発力を持つ東北エプソンと一層の連携を図っていきたい」、外山社長が「まずはインクジェットプリンター製造のプラズマ処理過程の諸課題解決を共同で進めていく。連携で新たな成果に結び付くことを期待」とあいさつし、それぞれ協定書に署名した。
今後同校では、同社へのコーオプ教育参加希望の学生を募り、取り組みを進める。