2019年(平成31年) 3月2日(土)付紙面より
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出羽商工会(本所・鶴岡市大山、上野一会長)は、昨年11月にMOU(業務協力)を締結した中国広東省の中山市ハイテク民営企業協会の視察団を2月20日から22日の日程で鶴岡市に招いた。同商工会の会員企業の視察と商談、交流会を行い、今後の技術交流や販路拡大を目指して動きだした。同商工会は6、7月ごろに中山市を訪れ、現地企業の視察とマッチング商談、庄内産品の商談会などを行う予定。
同商工会は昨年11月7日に中山市ハイテク民営企業協会(会員数約1000社)と中山市板芙鎮(ばんふうちん)商工会(同約150社)の2団体とMOUを締結。中山市は広東省の中南部に位置する人口約250万人の都市。中国の中でも所得水準の高い広東省にあり、インフラ整備も急速に進んでいる。香港、マカオにも近くビジネスチャンスの可能性を感じ、出羽商工会からアプローチした。
今回は第一歩として、同民営企業協会の林俊宇常務副会長をはじめ役員や職員計5人を鶴岡市に招いた。林副会長ら一行は菓子製造などの達商(鶴岡市宝田三丁目、阿達満社長)、コイル設計・製造のウエノ(同市三和、上野一社長)、鉄骨製作・建築鉄骨工事などの成澤鉄工所(同市柳久瀬、成澤克志社長)の3社を訪問するとともに、同商工会の上野会長や田澤宏之事務局長らと交流会で親睦を深めた。林副会長らは訪問先で「日本の菓子は人気がある。現地での製造販売の方がいい」「鉄骨の製造設計の技術指導を一緒にやっていけないか」などと感想や提案を話していたという。
田澤事務局長は「6、7月ごろに会員を伴い中山市を訪れ、より具体的なマッチングと商談につなげていければ。庄内の産品もPRしてきたい」と話している。
2019年(平成31年) 3月2日(土)付紙面より
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ロシア第2の都市であるサンクトペテルブルク市を訪問する酒田市使節団の結団式が28日、市役所で行われた。市との連携協定に基づき派遣される酒田南高の生徒らが「たくさんのことを吸収してきたい」など抱負を語った。
両市の関係は2016年3月、JA庄内みどりが酒田市特産の啓翁桜をペテルブルクに輸出したのが始まり。昨年2月には丸山至市長やJA関係者ら市の使節団がペテルブルクを訪問、経済や文化など多面的な交流の推進を要請してきた。
今回は、両市が本年度から学校間における青少年交流事業を実施することになったため、昨年1月に酒田市との間で地域を支える人材育成などに関する連携協定を締結した酒田南高の生徒らを派遣する。経費の半分は市が助成する。
訪れるのは、いずれも酒田南高2年の桑原司さん(17)、進藤美沙さん(17)、太田早紀さん(17)の生徒3人と、教員の佐々木祐子さん、事務局として市交流観光課の高橋亮主事の計5人。3月2―9日の7泊8日の日程で訪問し、現地の小中高一貫教育校2校で生徒との交流、日本文化の紹介、一般家庭の訪問などを行う。
この日の結団式では、矢口明子副市長が「それぞれの目標達成に向け、遠慮なく、体と安全に気を付けて、何かを得て帰ってきて」、酒田南高の中原浩子校長は「人生を変える経験になるかもしれない。市の代表、若者の代表として学んできて」とそれぞれ激励した。
これに応え、桑原さんは「海外は3回目だが、これまでは観光が中心で交流は初めて。自分の人生にとって貴重な体験になると思う」、進藤さんは「ロシアのことをたくさん学び、たくさん吸収してきたい」、太田さんは「日本舞踊を習っているので、酒田甚句を踊るなど日本文化もたくさん伝えてきたい」とそれぞれ抱負を語った。
使節団にはJA庄内みどりの関係者も合流し、今年も啓翁桜を売り込んでくる。