2020年(令和2年) 11月5日(木)付紙面より
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鶴岡市の庄内農業高校(加藤千恵校長)、加茂水産高校(安部康典校長)の両校生徒が協力して作ったパスタ料理の試食会が3日、同市藤波二丁目の産直施設「ふじしま市場たわらや」で行われ、低利用魚を使ったオリジナルメニューを来店者に振る舞った。
両校生徒が協力して料理を提供するのは、2017年度のうどん、18年度のラーメンに続き3回目。3年生の課題研究の一環で、麺は庄農高、魚介類提供などは加茂水産高が担当している。今回は「低利用魚を使ったパスタ」をテーマに、庄農は4人、加茂水は2人が参加。6月ごろからメニュー開発を始め、庄農は黒エビ(甘エビやガサエビなどが交じったもの)を使った「黒エビのクリームパスタ」、加茂水は耳ダコ(ボウズイカ、ヤナギダコが交じったもの)を使った「耳ダコのピリ辛トマトソースパスタ」を完成させた。
この日は産直施設の調理室で、各校生徒が生麺のパスタをゆで、それぞれのパスタソースをトッピングし、各50食を来店者に振る舞った。来店者は「麺がもちもちしている」「ピリ辛ソースがおいしい」など喜んで食べていた。
庄農高食品科学科の庄司文慧さん(18)は「エビをどう使うか苦労した。殻をむき、粗く刻んで食感が残るペーストにした。みんなおいしそうに食べてもらい、うれしい」、加茂水産高海洋資源科の菅原慎也さん(18)は「水っぽいタコなので、味と食感の双方を楽しめる調理が難しかった。みじん切りと筒状に切ったものの2種使い、ピリ辛に仕上げた自信作」と話した。
試食した人にアンケートし、今後に生かすという。この日は両校の応援の生徒が計10人ほど訪れ、庄農高はサツマイモなどを使ったスイーツの試食、「庄農うどん」の販売、加茂水産高はサンマやマグロの「缶詰セット」の販売も行い、接遇マナーを体験的に学んだ。