2021年(令和3年) 5月9日(日)付紙面より
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鶴岡市の天神祭実行委員会(委員長・加藤捷男鶴岡商工会議所会頭)は7日、臨時総会を市役所で開き、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、今月25日のパレードを中止することを正式に決めた。鶴岡天満宮の神事や、荘銀タクト鶴岡での天神祭アート展など一部事業は実施する。鶴岡公園への露店出店は業者の判断に委ねることにした。
パレードの中止は、昨年に続き2年連続。臨時総会では、市内の高校でのクラスター(感染者集団)発生などを受けて先月30日、市が独自に「特別警戒」を発表、不要不急の外出自粛を呼び掛けている状況などから、「市民の安心安全を確保するのは難しい」(冒頭のあいさつで加藤委員長)と判断、全会一致で決めた。
中止するのはパレード(踊りフェスティバルや吹奏楽のジョイフルコンサートなどを含む)のほか、化けものの衣装貸し出し(スタンプラリーを含む)、献花展、企業からの協賛金募集と御礼広告の掲載など。
一方、実施するのは、▽鶴岡天満宮の神事=獅子舞、天狗舞含む▽天神祭アート展=25日に荘銀タクト鶴岡内に過去の大絵馬や市内の愛好者の水墨画、絵手紙を展示―など。
自宅で天神祭を楽しんでもらうテークアウト応援キャンペーンとして、▽酒蔵等応援事業=市内の酒販店で31日まで限定バッグ入り地酒セット(市内の酒蔵の300ミリリットル瓶2本入り)を販売▽化け弁=協賛の飲食店で25日、共通の掛け紙で弁当を販売。受け付けは20日まで。協賛店は7日現在、14店―も実施する。
露店は今年の花見時期と同様、地元業者限定で30店程度が出る予定だった。臨時総会では「1日だけの出店で採算が合うか」「アート展は見てもらいたいので、少しは人出があった方がいい」などの意見が出て、出店の判断は業者に委ねることにした。週明け早々にも業者側と話し合うという。
そのほか、例年、踊りフェスティバルの参加児童に記念品として配っている木札は、今年は松ケ岡開墾場の堀誠理事長の揮毫(きごう)で、鶴岡高等養護学校の生徒が約600個を製作した。参加予定者に配布する。
また、鶴岡まつり振興会議(事務局・鶴岡商工会議所)が市内の町内会から1世帯につき100円を集めてもらっている寄付金については、既に宣伝経費などを支出していることや荘内大祭が10月6日に実施予定であることを踏まえ、予定通り集金を続けてもらうよう、各町内会宛てにあらためて文書を送ることが報告された。