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2021年(令和3年) 5月14日(金)付紙面より

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独創的手法で人工ポリケチド生産 慶應先端研 湯澤特任講師が「第34回日本放線菌学会浜田賞」

 鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所(冨田勝所長)は12日、湯澤賢(さとし)特任講師(40)が、放線菌研究で優れた成果を挙げた若手研究者を顕彰する第34回日本放線菌学会浜田賞(研究奨励賞)を受賞したと発表した。

 放線菌は土壌中などに存在し、ポリケチドという化合物質を生成する。ポリケチドの一部を改変したアベルメクチンが抗寄生虫薬「イベルメクチン」など、ポリケチドの改変によって多くの抗生物質が開発されている。しかし、その分子は大きい上、構造が複雑で、これまで主流だった「合成化学」による改変は多くの困難を伴ってきた。

 湯澤さんは、合成化学的な手法でなく、ポリケチドを合成する放線菌の酵素に注目。バイオテクノロジーの技術で酵素の機能を人為的に操作する「酵素改変アプローチ」という独創的な手法を生み出し、これまでも数多くの非天然(人工)ポリケチドの生産に成功、新たな抗生物質などの開発に期待が高まっている。

 今回受賞した浜田賞(研究奨励賞)は、将来を嘱望される40歳以下の学会員に贈られるもので、湯澤さんの評価対象となったのは「放線菌由来のポリケチド合成酵素の機能改変による非天然ポリケチドの生産に関する研究」。ポリケチド合成酵素の理解に向けた基礎研究と、新規医薬品の創製に向けた応用研究の双方が評価された。

 湯澤さんは受賞については「評価され、大変うれしい。今後は特に、多剤耐性菌におびえることのない未来を目指し、新規抗生物質の開発を進めたい」とコメント。



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