2021年(令和3年) 5月19日(水)付紙面より
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地元の隠れた在来野菜をアピールしようと庄内郵便局長会東田川部会(会長・今井慶廻館郵便局長)は、庄内町の立谷沢地区に伝わる「山の芋」の栽培を始めた。
立谷沢地区の「山の芋」は、デンプン質が長イモの3?4倍で、すりおろした時の粘り気が強いのが特徴。例年、4月に植え付けして育て、10月下旬から11月上旬に収穫を迎える。イモの大きさは手のひら大で重さは約300グラム。とろろご飯やしょうゆ漬け、筑前煮などにするとおいしいという。2015年に庄内町の地域おこし協力隊と生産者が集まり「もっしぇ芋グループ」を組織。特産品への押し上げと休耕田の活用につなげる活動を繰り広げている。
「地方創生」を一つのテーマに掲げる同東田川部会では、立谷沢の「山の芋」に着目。地域おこし協力隊や生産者の取り組みをバックアップしていこうと庄内町にある8つの郵便局(余目、廻館、余目茶屋町、十六合、宮曽根、狩川、清川、立谷沢)に三川町の三川・押切両郵便局の合わせて10局の局員が「山の芋」の知名度アップ作戦に乗り出した。
15日に各局員が三川郵便局に集合。庄内町の地域おこし協力隊から譲り受けた「山の芋」を種イモにしてプランターに植えた。
局員たちは「秋の収穫が楽しみ。地元に『こんなにうまい山芋があるんだ』ということを多くの人に広めたい」と話していた。
この日、植え付けたプランターは各郵便局に持ち帰り、局員が水やりの世話などをする。つるが伸びて葉を広げ、夏には「グリーンカーテン」となるが、郵便局に訪れた人たちに「山の芋」のアピールと同時に環境へのアプローチも試みる。