2021年(令和3年) 7月21日(水)付紙面より
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富樫 透(とがし とおる)さん
18日に投票が行われた庄内町長選で初当選を果たした。「町に漂う閉塞感を打破したい」と、5選を目指す現職に挑み、6585票の得票で2000票余の差をつけて現職を退けた。初登庁を前に「チーム庄内町として、さまざまな課題にどんな順番で取り組んでいくか考えている」と心の準備を整えている。
今年2月に出馬を表明。「雇用を創出して若者を呼び戻し、福祉を充実させて生涯現役で頑張れる仕組みをつくりたい。ひっ迫した財政を再建し、笑顔と活力あふれる町づくりが必要」との思いで、町長選に再度挑んだ。
選挙戦では「チェンジ!!笑顔と活力あふれるまちに」をキャッチフレーズに「変革」を訴え続けた。その上で、公約の最重点として1、産業・雇用の創出2、行財政改革3、危機管理機能の拡充4、生きがいづくり5、少子化対策と教育―の5つを挙げた。産業については、「町のブランド力を高めるために、6次産業の加工食品や機能性食品に付加価値を見いだし、今あるものを再発見し、生き残っていける仕掛けをつくりたい」とし、基幹産業としての農業を再度、見直す。女性が活躍できる環境づくりやコロナからの再生・発展なども併せて取り組むという。
「この町には自然や風土・伝統文化に根差した活用されていない地域資源や人材資源がまだまだある。民間活力や新たな発想で豊かなまちづくりを実現したい」と、強い決意で町政運営に臨む。
趣味はジョギング、登山。庄内空港周辺で10キロの走り込みを4年間続け、ハーフマラソンは1時間45分台。健康長寿を目指す。座右の銘は恩師が好んで使っていた「温故創新」。「未来へのヒントは過去に隠れている。イノベーションがなければ何も変わらない」と。58歳。任期は7月31日から。