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2021年(令和3年) 7月23日(金)付紙面より

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送迎バス付きキャンプ場提言 公益大ボランティア「酒田おもてなし隊」「悠々の杜」活性化策まとめ発表

 酒田市山楯の里山「悠々の杜」の拠点施設「アイアイひらた」で18日、同市の東北公益文科大観光ボランティアサークル「酒田おもてなし隊」=須藤瞳隊長(21)、67人=が、悠々の杜一帯の活性化策について調査研究してきた成果を発表した。特に若い世代の利用促進を図ろうと、今春から3グループに分かれ検討を重ねてきたもので、送迎バス付きのキャンプ場など若者らしい斬新なアイデアを提言した。隊員たちは今後、関係者と共に可能なものから実践していく方針。

 おもてなし隊は2014年6―9月に行われたJRの観光キャンペーン「山形デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、同DCを学生の立場から盛り上げようと結成。JR酒田駅に降り立つ観光客の歓迎をはじめ、自分たちで情報収集した庄内地域の観光情報の発信など多彩な活動に取り組んでいる。

 一方、悠々の杜は、アイアイひらた周辺に位置する市有地を中心とした広さ約7・4ヘクタールの里山。市民有志らで組織する悠々の杜推進協議会(会長・矢口明子副市長)が自然学習の場、憩いの場として保全。年間を通じ会員たちが下刈りなど整備している他、児童・生徒による森づくり体験、植樹、遊歩道整備など多彩な活動を展開している。

 「アフターコロナ」を見据えて今回、若者の認知度向上、特にファミリー層を中心としたファン開拓、温泉以外のコンテンツ開発など一帯の活性化に若者の視点を取り入れようと、協議会がおもてなし隊に協力を依頼。須藤隊長はじめ隊員たちは今年4月以降、▽アイアイアひらた館内▽土産売り場▽悠々の杜一帯―の3グループに分かれ、それぞれ現地を訪問したり、関係者から話を聞くなどした他、検討を重ね、このほど提言としてまとめた。

 発表会では、矢口副市長、遠山浩一JR酒田駅長、赤塚枝美東部中校長、旅行エージェントの代表らを前に、3グループがそれぞれ活性化に向けて提言。このうち悠々の杜一帯を考察したグループのテーマは「繋(つな)ぐキャンプ」。周辺を取り巻く現状を分析、生かすべき強みとして▽景観▽衛生面▽解放感―の3点、改善すべき弱みとして「山奥にあって車以外で行けない」を挙げた上で、送迎バス付きのキャンプ場としての活用を提案。従来のキャンプと差別を図るポイントとして、隊員たちは「基本的なキャンプ・遊び道具は貸し出し可能で、手ぶらで来てもらう。近くに温泉があるのは何よりも強み」と述べ、「悠々の杜・アイアイひらたと若者、自然、未来をつなげたい」と続けた。

 発表会終了後、須藤隊長は「おもてなし隊として活動してきた中で、このような機会は初めてだったので緊張した。自分なりの言葉でまとめることができて良かった」と活動を振り返り、「経験を今後の活動に役立てたい。まずは今回出した企画を実現させたい」と話した。隊員たちは今後、悠々の杜推進協議会、酒田観光戦略推進協議会と共に提言に磨きを掛け、可能なものから実践していくことにしている。

悠々の杜一帯の活性化について提言
悠々の杜一帯の活性化について提言


2021年(令和3年) 7月23日(金)付紙面より

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庄内の「食」どう発信 魅力生かす意見交わす

 県庄内総合支庁の本年度の「庄内若者協働考房ミーティング」が21日、三川町の同支庁で開かれ、庄内地方の各界で活躍する若者たちが、庄内の「食」の魅力を生かした若者定着・回帰の方策などについて意見を交わした。

 同支庁独自の取り組みとして2019年9月に始めた。庄内の各界で活躍する若者がネットワークを広げながら、行政と協働で地域課題を解決していく機運を醸成、地域創生につなげる狙い。

 農業や農産加工、飲食、子育て支援、観光に関わる社会人や大学生、合わせて9人(うち6人が庄内以外の出身)が参加。高橋正美庄内総合支庁長の司会で「『食の都庄内』のブランド価値の向上と『食』の魅力を生かした若者定着・回帰」をテーマに意見を交わした。庄内5市町の職員がオブザーバー参加した。

 庄内の食の魅力については「いつ、何を食べてもおいしく、胃袋をつかまれた。海や山などの多様なものがある」「大黒様のお歳夜(としや)など他地域にはない行事食が日常の中にある」「生産者や料理人、流通の距離が近く、そのコミュニティーに入り込むほど、おいしいものを食べられる」「生産者の顔が見えるので、子育てする親は安心できる」などの意見が出た。

 食の魅力の効果的なPR方法については「農家は作るだけで精いっぱい。活用を企画する専門家と連携したい」「大学で規格外野菜を安く売ったり、学食のメニューに伝統料理を入れて」「農家が継続していくため高付加価値を付け、ビーガン(菜食主義者)など高くても買う人に重点的にPRを」「幼い頃から地元の食に関わる経験を」「庄内は独自の食文化が多く、SNSなどの情報発信では“翻訳”が必要。発信力アップの講座も」「食にあまり関心のない地元の人たちを取り込むため、大型店などでイベントを」などの声があった。

 食の魅力を若者の定着・回帰につなげる方策では「東北の他県と連携し各地の食を学ぶ『食留学』を」「高卒初任給から庄内の食の魅力にたどり着くまで時間がかかる。お金のある人、ない人、両方向けの施策が必要」などの意見が出た。

庄内各界の若者たちが「食」の魅力について意見を交わしたミーティング
庄内各界の若者たちが「食」の魅力について意見を交わしたミーティング



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