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2021年(令和3年) 11月12日(金)付紙面より

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《ひと》農業と料理人の二刀流

鶴岡No.1次世代料理人決定戦でグランプリ受賞
渡部 賢(わたなべ けん)さん

 「まさか、という感じ。名前を読み上げられたときはびっくりしました」。食の未来を切り開く力を発掘しようという「第2回鶴岡No.1次世代料理人決定戦」(鶴岡市食文化創造都市推進協議会主催)でグランプリに輝いた。今後は「食のアンバサダー」として鶴岡の食文化を伝えていく。

 高校卒業後、上京。調理専門学校を経て料理人の道に入った。「何も取り柄がなかった自分。あのころは好きな料理に進むしか思い浮かばなかった」と高卒当時を振り返る。約10年間、修業を積み帰郷。鶴岡市野田目の実家で農業を継ぎながら2013年に自宅の隣に念願の日本料理店を構えた。オープンして間もなく上品な味を出す店として評判が広まった。

 春から秋にかけて稲作と畑作にいそしむ。そしてオフシーズンの11月から翌年の3月までの期間限定で日本料理を提供している。

 「Uターンしたときは料理の仕事だけをしたかったのが本音。でも、家業の農業を捨てることはできなかった。作物を作る大変さを学ぶうちに食材を見る目が養われていきました」。

 次世代料理人決定戦は昨年に続いて2回目の挑戦。1次、2次と厳しい審査を通過し、最終選考に残った。決勝審査会の食材テーマは「あつみ豚」。ペーパーで包み、あつみ杉で焼いて香り高い逸品に仕上げた。

 「温海のイメージは海と温泉、そして摩耶山。少し見方を変えたら特産のあつみ杉があることに気付いて『これにしよう』と思い付きました。自分の調理方法がどうのこうのと言うよりあつみ豚そのものが最高でした」。審査員からは食材を巧みに生かしているところが高く評価された。

 地元の在来野菜を一つのテーマにPRしていくことを考えている。「藤島地域には茎と葉っぱを食べる『スイオウ』と呼ぶ芋の一種がありますが、あまり知られていないのが現状です。そうした食材にスポットライトを当てるのが、これからやらなければならない自分の仕事と認識しています」。鶴岡「食のアンバサダー」としての抱負を語った。

 本年度の鶴岡市卓越技能者表彰を受賞。両親と妻、3人の子どもの7人家族。決勝審査会で考案した料理は「何か縁があるし、少しアレンジして出してみようと思います」。日本料理わたなべの店主。44歳。

画像(JPEG)



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