2023年(令和5年) 7月11日(火)付紙面より
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鶴岡市加茂地区などで8日、「山形の海洋ごみを考える日」と銘打った活動が繰り広げられた。ダイバーによる海底のごみ回収、競技形式のスポーツごみ拾い大会、回収した海ごみを使ったクラフト、スタンドアップパドルボード(SUP)体験など子どもから大人までが参加し、イベントを通して海に親しみながら環境問題を体験的に学んだ。
一般社団法人海と日本プロジェクトin山形が、関係団体の協力を得て、先月24日に加茂地区にオープンした「渚の交番カモンマーレ」の周辺施設と連携して開催した。加茂水産高ダイビング部の生徒たちは海に潜って海底に沈んでいたビニールの菓子袋やペットボトル、皿の陶磁器などを回収。海釣りの愛好者グループは波打ち際などで漂着したロープやガラス瓶などを拾い、それぞれ展示して来場者から身近な海の環境を知ってもらった。
海洋教育の場となっているカモンマーレ3階の「夕陽てらす」では海洋ごみに関する展示が行われ、由良海岸近くの香頭ケ浜を会場にしたスポーツごみ拾いには県内外の高校生や家族、企業グループなど約75人が参加した。イベントの参加・体験者を対象にカモンマーレ2階のレストラン「ピッコロ・パッソ」の3000円分食事券を抽選で10人にプレゼントするスタンプラリーもあり、参加者たちは「きれいにしよう」「体験しよう」「学ぼう」など分野別の体験コーナーを巡ってスタンプを集めていた。
加茂レインボービーチで釣り仲間6人とごみ拾いをした地元の松井順さん(32)は「外国製のプラスチック容器の漂着ごみも少なくないが、釣り人が残したまき餌やライン、アオリイカ用のエギも最近目につく。海の環境を守るためには釣り人の意識と行動も大事だ」と話していた。