2023年(令和5年) 12月3日(日)付紙面より
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公益財団法人の致道博物館(代表理事・酒井忠順館長)と鶴岡信用金庫(佐藤祐司理事長)は30日、庄内の歴史・伝統・文化の啓発と情報発信を核にした連携協定を締結した。今後、鶴岡信金が独自のネットワークを活用して全国の信用金庫へ、同博物館で開催している企画展の情報を提供するなど連携を深める。
鶴岡信金は招致した全国各地の信用金庫関連団体に、観光コースの一つとして致道博物館を紹介。訪れた観光客の前で旧庄内藩酒井家の19代目として酒井館長があいさつしたほか、今年10月に荘内神社参集殿で行われた「家康公検定」の事務局を鶴岡信金が務めるなど、これまで両者は連携を重ねてきた。
来年度以降の観光誘致や地域振興を図る一つの契機として今回、両者が庄内地域の歴史や文化の情報発信と交流拡大に向けて相互協力しながら取り組むため、正式に連携を締結することにした。致道博物館が金融機関と協定を締結するのは今回が初。鶴岡信金も大学などの教育機関を除き、社会教育施設との連携は初という。
協定締結式には酒井館長と佐藤理事長、致道博物館の学芸員や同信金職員などが出席。酒井館長と佐藤理事長が協定書に署名した。あいさつで酒井館長が「歴史や文化をはじめとする鶴岡の魅力を一緒にPRしていきたい」、佐藤理事長が「今回を機に、これまでの協力からもう一歩踏み込み、博物館の魅力を発信するとともに地域間交流に力を入れていきたい」とそれぞれ述べた。
協定を基に、今後は致道博物館が持つ庄内の歴史や文化、伝統に関する知識、社会教育機能を鶴岡信金のネットワークを活用して全国各地に情報発信するほか、地域内外との交流拡大、観光振興策などについても協議しながら連携内容の詳細を決めるという。