2024年(令和6年) 5月10日(金)付紙面より
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農作物の順調な生育を願う出羽三山神社(阿部良一宮司)の祈年祭「御田植神事」が8日、羽黒山山頂の三神合祭殿で行われた。今年初めて羽黒高校の女子生徒3人が「一日巫女(みこ)」となり、神事恒例の「田舞(たまい)」を奉職。大役を務めた女子生徒は「大勢の人前で緊張したけど何とか舞うことができた」と笑顔を見せた。
「一日巫女」となったのは、いずれも鶴岡市の▽中村心(こころ)さん(特進科3年)▽水口桃友(もなか)さん(キャリアデザインコース3年)▽井上春乃(はるの)さん(同2年)。出羽三山神社の巫女・齋藤奈津記さん(23)を講師に先月初めから毎週1回、「田舞」の舞い方を繰り返し練習してきた。
この日、白と赤を基調にした巫女の姿となった生徒は緊張した面持ちで本殿に登場。男性神職や齋藤さんの計8人と息の合った舞を披露した。
「幼い頃から巫女さんは憧れだった」という中村さんと水口さんは「稲がしっかり育つよう願いを込めた。練習通りできたと思う」とひと安心。2年生の井上さんは「来年も参加してみたい」と意気込みを見せた。
3人を指導した齋藤さんは「心さん、桃友さんの2人は部活動でチアをしているとあって、指先から足先の使い方がとても上手。みんな覚えるのが早かったし今日の出来栄えは3人とも100点以上。一緒に舞うことができてうれしかった」と話した。
出羽三山神社に女性神職は多くいるが、巫女は齋藤さんだけ。今回、「体験学習の一つとして地元の高校生に奉職してもらおう」と神社側が羽黒高校にアプローチし快諾を得た。巫女を体験した3人は「誰でもできることではないので、いい経験を積めた。今日は楽しかった」と語った。