2024年(令和6年) 5月15日(水)付紙面より
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庄内三大祭りのトップを飾る「酒田まつり」(19―21日)を前に13日、恒例の「獅子(しし)洗い」が酒田市内の大獅子・仔(こ)獅子設置箇所で行われた。あいにくの雨降りの中、参加者が1年分の汚れを落とした上できれいに磨き上げ、祭り当日に備えた。
1976年10月29日に発生した酒田大火からの復興を祝って79年、酒田のさらなる発展や災害防止の願いを込め、「霊獣」として民間信仰の対象だった「大獅子」が黒、赤2体ずつ計4体制作され、同年5月の酒田まつりの山車行列で初めて街中を練り歩いた。普段は市内各所に飾られており毎年、酒田まつりの際に山車行列巡行に参加している。
この日は大獅子と仔獅子計8体を清掃。中町モールにある「山王」「日和」の作業には、市職員、中町中和会商店街振興組合員計5人が参加。脚立に上った職員と組合員は獅子全体に水を掛けた後、スポンジやタオルで隅々まできれいにふき上げた。同組合の脇屋直紀理事長(64)は「大獅子は商店街のシンボルであり、繁栄の守り神。厳しい状況が続くが、祭りを機に市民からより愛される商店街を目指す」と話した。
一方、子どもたちの無病息災を願って大獅子の口の中に入れ、かんでもらう名物「獅子パックン」に関して市交流観光課は、20日の山車行列巡行に出る前の午前9時15分ごろから同11時ごろまでの間、待機場所となっている、いずれも大通り沿いに位置するたくみ通り東端、港タクシー付近で実施し、巡行中は原則行わないという。