2024年(令和6年) 5月17日(金)付紙面より
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酒田市上本町の酒田商業高校跡地(市有地)に地元企業体が商業施設を整備する事業の安全祈願祭が15日、現地で行われた。スーパーマーケットや日用雑貨販売店、物産館などが入る鉄骨造り平屋建ての施設を2棟(延べ床面積計約7300平方メートル)を建設するもので今月末に着工。2025年春のオープンを目指す。
跡地の利活用について市は、民間のアイデアを生かして市民や観光客が立ち寄って経済活性化につながるような施設にしていくため「酒田商業高校跡地活用基本構想」を策定。民間事業者を公募し22年5月、公開プレゼンテーションを行い、学識経験者や市幹部職員ら8人で組織する事業者選定委員会で審査。翌月に優先交渉権者として総合建設業・丸高(同市下安町、高橋剛社長)を代表法人とする地元を中心とした企業体を選定した。
この箇所には、江戸時代に庄内藩が創建し明治以降は本間家が引き継いだ米蔵(通称・いろは蔵)が建ち並んでいたことにちなみ、企業体は「いろは蔵パーク」と命名。2万1376平方メートルの敷地内に、いずれも平屋建て商業施設2棟を整備する。市と企業体は先月24日、今月1日から30年間、年額2137万円で貸与する事業用定期借地権設定契約を締結。今年2月にスタートした土地造成工事がこのほど終了、今月末から建物の建築工事がスタートする。
この日は関係者約100人が出席。神事で安全を祈願した後、安川智之副市長、佐藤猛市議会議長、梶原宗明県議、加藤聡酒田商工会議所会頭が祝辞、高橋社長が「ようやくここまでこぎつけた。来年春には地域を守り、地域を活性化する拠点が完成する。市民生活を支え、観光客にも喜ばれる施設にしたい」とあいさつした。今月下旬にも出店テナントを含め商業施設の概要を公表する予定という。