2024年(令和6年) 7月7日(日)付紙面より
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海岸沿いの丘陵に森を育てて良好な海の環境につなげる「魚の森づくり活動」が6日、鶴岡市油戸の「魚の森」で行われた。参加した小学生らがカシワなどの苗木を植えるとともに、海にヒラメの稚魚を放流して森・川・海の連環を学んだ。
油戸漁港南側の丘陵地にある魚の森は、広さ約1・6ヘクタール。県の「魚の森づくり」モデル事業の助成を受け、1997年度から3年かけて整備された。鶴岡市の呼び掛けで、地元の住民や漁業者らがこれまでにクロマツやカシワ、アキグミ、ネムノキなど約3200本の苗木を植樹し、ボランティアで下刈りなどの森づくり活動を続けている。
この日の活動には鶴岡緑の少年団のメンバーや加茂水産高生、油戸住民会、油戸や由良、小堅地区の漁業関係者ら約90人が参加。手分けして下刈りやつる切り、カシワとアキグミの苗木30本の植樹に汗を流した。
約1時間の作業に引き続き、魚の森の沢を経て水が流れ込む油戸海岸の砂浜に移動して、同市三瀬にある県栽培漁業センターで生産されたふ化後約60日で体長4センチほどに成長したヒラメの稚魚約1500匹を放流。森と川と海の連環を体験的に学んだ。
鶴岡緑の少年団の藤島小5年、高橋羽礼(はれ)さん(10)は「苗木を植えるとき支柱をハンマーでたたいて土に打ち込むのが難しかった。ヒラメの放流と合わせて森と川と海がつながっていることを学べて良かった」と話していた。