2024年(令和6年) 7月11日(木)付紙面より
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鶴岡市の市街地で7日、鶴岡商工会議所主催の「歴史探訪―木戸口めぐり」が行われ、参加者30人が観光ガイドの案内で旧庄内藩の鶴ケ岡城に関連した施設や場所などを訪ね歩き、城下町の歴史や文化に理解を深めて魅力に触れた。
ユネスコ食文化創造都市の鶴岡の「食」を活用した観光振興として、2015年度から継続しているまち歩き事業「城下町探訪&ぐるめウオーク」の一環で、鶴ケ岡城を取り囲むように配置されていた保安用の門「木戸口」に焦点を当てた。昨年度も同じ内容で開催したところ、定員の4倍の応募があり、参加できなかった人が多かったため、再び木戸口巡りを中心に実施。今回も3倍を超える申し込みがあり、抽選による10―80代の参加者の中には酒田市や庄内町、仙台市からの応募者もいた。中心市街地への誘客や観光商品造成につなげてもらおうと呼び掛け、市内の観光関係者も参加した。
鶴岡市観光ガイド協議会の花岡琢也会長をはじめ同協議会のメンバー4人の案内で十日町口、三日町口、五日町口、荒町口、代官町口、高畑口、新形口、万年橋口、大山街道口、鍛冶町口、元曲師口の11の木戸口跡を巡った。11カ所の木戸口は漢字で十・一・口を組み合わせて「吉」となり、「めでたいこととされていた」など説明を受け、市指定史跡の武士住宅「安倍家住宅」、北海道開拓大判官を務めた元庄内藩士・松本十郎ゆかりの安国寺も巡った。
約4キロの道のりの途中、菅家庭園の鑑賞と当主の菅秀二さんによる西郷南洲(隆盛)との関わりの解説、鶴ケ岡城三の丸の土塁が残る大督寺の拝観では齋藤浩明住職による酒井家との関わりの解説、老舗料亭での旬の食材を使った懐石膳の昼食や老舗菓子店巡りも組み込まれた。参加者からは「通ったことのない路地や気付かなかった木戸口の標柱、土塁を認識できて良かった」「木戸口を歩いて回り、広さを実感した」「歴史を知るだけでなくお菓子屋さんも巡る楽しい企画なので、子どもにも体験してほしい」などの感想が寄せられた。