2024年(令和6年) 7月12日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市出身の車いすユーチューバー・渋谷真子さん(33)を招いた講演会が10日、庄内町の庄内総合高校(佐藤りか校長)で開かれ、生徒たちに共感できる仲間がいることの大切さや前向きにチャレンジすることの重要性などを伝えた。
渋谷さんは1991年生まれ。高校卒業後に工場や新聞社に勤務した後、2018年に父の後を継いでかやぶき職人となったが、同年7月、作業中に屋根から転落して脊椎損傷の大けがを負った。その後、「車いすユーチューバー」として活躍。スカイダイビングや再生医療などさまざまなチャレンジを行い動画配信している。
この日の講演には同校1、2年生計約80人が参加。渋谷さんは「下半身まひになったとき、私はどうやったら車いすで生きていけるのかを考えた。私が悲しんでいたら周囲の人が悲しんでしまう。大切な人との楽しい時間を過ごしたいと思ってリハビリも頑張らないといけないと思った」と振り返った。
車いす生活で大変なことや現在行っているさまざまなチャレンジを紹介し「皆さんにもさまざまな選択があると思う。私は選べるなら大変な方を選ぶ。そうすれば後々自分のためになる。共感し相談できる仲間がいることも大切。高校生の時は恥ずかしいかもしれないが、仲間に相談してみて初めて気づくこともある。情報を持っていると前を向く時に自信になる。皆さんも進む先の情報を得てもらいたい」などと生徒たちに呼び掛けた。
2年生の五十嵐愛乃(よしの)さん(16)は「自分のことだけでなく、周りの人のことを考えること、諦めずに挑戦することが大事だと学んだ」と話していた。