2024年(令和6年) 7月25日(木)付紙面より
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鶴岡市特産「だだちゃ豆」が収穫期を迎え、JA鶴岡(保科亙組合長)の本年産初出荷式が24日、同市覚岸寺の同農協北部選果場で行われた。本年産だだちゃ豆の生育はおおむね良好に進み、品質について生産者は「おいしいだだちゃ豆を届けられる」と太鼓判。消費増に期待を寄せている。
同農協によると、本年産はだだちゃ豆専門部(加賀山雄専門部長)174人が計218ヘクタールで作付け。昨夏の猛暑の影響で、一部に発芽不良が見られたほか、5月中旬の強風で葉の傷みが散見されたものの、その後は順調に生育し、品質や作柄は平年並みまで回復してきている。今季は目標出荷量740トン、販売額は1キロ平均単価1000円で、計7億4000万円を見込む。
初出荷式には同農協役員と生産者、県、市、全農県本部などから約30人が出席。神事で順調な生育と輸送の安全を祈願した後、保科組合長らがテープカットを行い、この日未明から早朝に収穫された「早生甘露」を積み、京浜方面の市場に向かう第1便の大型トラック2台を送り出した。
保科組合長は「昨夏は猛暑の影響で相当量が収穫できなかった。今夏は9月中旬まで計画通り滞りなく生産、出荷できるよう、皆さんの協力を願いたい」とあいさつ。加賀山だだちゃ豆専門部長(42)は「栽培管理への生産者の努力もあって、豊作基調になっている。子どもからお年寄りまで一人でも多くの人から、おいしいだだちゃ豆を食べてもらいたい」と話した。
同農協のだだちゃ豆は「早生甘露」「甘露」「早生白山」「白山」「晩生甘露」「おうら」の順で9月中旬まで収穫が続き、主に関東、関西方面に出荷される。昨夏は特に中盤から後半の品種が高温少雨の影響を受け、全体で645トンの出荷にとどまった。