2024年(令和6年) 7月26日(金)付紙面より
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「土用の丑(うし)の日」の24日、鶴岡市の湯田川温泉街で初の日帰りイベント「丑湯治だI♡♨(あいらぶゆー)」が行われた。夏の丑湯治に合わせて湯田川温泉の魅力を広くPRする企画で、多国籍料理を提供するビアガーデンや地元住民による「たそがれライブ」などが繰り広げられた。
湯田川温泉では毎年、土用の丑の日に「温泉清浄祭」が行われており、由豆佐売神社で温泉の神様へ感謝と伝統の湯田川温泉神楽を奉納する。この日に湯治をすると「風邪をひかない」などのご利益があるとされる。また、清浄祭に合わせて温泉神楽は温泉街でも上演されている。
日帰りイベントは、コロナ禍の間に中断していた温泉神楽が昨年3年ぶりに復活したことを機に、地元民へ湯田川温泉の魅力をPRしようと湯田川温泉観光協会(庄司庸平会長)が初めて企画。前日の23日は前夜祭として、温泉街の正面湯前で神楽を上演した。
この日の午後5時過ぎ、イベントのメインとなる「湯のまちビアガーデン」が開幕。温泉街の旧多楽福亭を会場に、出店した近くの飲食店が孟宗と鶏肉で作るタイの炊き込みご飯「カオマンガイ」や名古屋発祥の台湾風焼きそばなど多国籍料理を提供した。また、遠州屋(鶴岡市)が湯田川温泉とコラボして開発したスイーツ、下北沢のビール醸造所「カノンブルーイング」のクラフトビールなどがメニューに上り、足を運んだ人たちがさっそく好みの料理を注文していた。
屋外ではかき氷が販売され、小学生以下無料とあって親子連れや学校帰りの小中学生の人気を集めていた。このほか鶴岡市在住の2人組ユニット「ヒバリズ」によるたそがれライブが行われ、イベントを盛り上げていた。降雨が心配されたが温泉街での神楽上演も行われ、大勢の見物客が湯田川温泉の夜を楽しんだ。
学校帰りにかき氷を購入した鶴岡四中1年の長谷川尚紀君(12)は「お祭りやイベントが開かれると、たくさん人が来てにぎやかになるので楽しい。もう少し大きくなったら運営を手伝いたい」と話していた。