2024年(令和6年) 9月18日(水)付紙面より
ツイート
酒田市出身で、活動写真弁士として全国的に活躍している佐々木亜希子さんの「活弁シネマライブ」が15日、酒田市飛鳥のひらたタウンセンター「シアターOZ」で行われた。20年間、一緒にコンビを組んでいる永田雅代さんのピアノ伴奏で、100年以上も前の無声映画に音楽と語りで新たな命を吹き込んだ。
佐々木さんはNHK山形放送局のアシスタントキャスターを経て、2001年から活動写真弁士として活躍。220作以上のレパートリーを持ち、的確でウイットに富んだ脚本と七色の声で物語の世界へ引き込む語りが人気。また、現在放映中のNHK連続ドラマ『虎に翼』では、活弁を取り入れた演出の際、主演の伊藤沙莉さんに演技指導するなど活躍の場を広げている。楽士の永田さんは鹿児島県鹿屋市出身。ピアニストとして幅広いジャンルのアーティストと共演。今夏は上々颱風のリーダー紅龍さんのアルバムをプロデュースするなど活躍している。
シアターOZでは「第57回ひらた文化祭」の一環として開催。1914年に製作された5分ほどの『チャップリンの忙しい一日』で会場を沸かせた後、23年製作の長編映画『ノートルダムのせむし男』を上演した。この会場は、佐々木さんが弁士として活動を始めて2年目の2002年に、地元で初公演を行った場所。佐々木さんは善人や悪人の声はもちろん、若い娘や老婆の声を使い分けたほか、せりふとナレーションの違いを際立たせる語りで魅了。永田さんも全編を通して場面に合わせた演奏を披露した。
16日には鶴岡市山王町の鶴岡まちなかキネマで午前は佐々木さんの音声ガイド付きバリアフリー上映、午後には佐々木さんと永田さんによる活弁シネマライブが行われた。