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2024年(令和6年) 11月7日(木)付紙面より

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にぎわい復活“起爆剤”に 酒田中心部にホテル建設へ 「たびのホテルlit」 26年12月の開業目指す

 酒田市中町三丁目のパイレーツビル跡地にホテル建設を予定しているサンフロンティアホテルマネジメント(東京都)の堀口智顕社長が5日、酒田市の酒田まちなかホールで会見し、当初の予定より1年3カ月遅れの来年4月に着工すると発表した。堀口社長によると、ホテルの名称は「たびのホテルlit酒田」で11階建て。全173室、最上階に鳥海山、日本海を一望する露天風呂付き大浴場を備え、2026年12月の開業を目指すという。

 同社は堀口社長が2015年に設立。全国各地で現在、28のホテルを運営している。

 飲食店が複数入居し、市中心部のにぎわいの象徴だったパイレーツビルは19年末、電気設備の故障に伴って全館が停電。その後、全ての事業を停止した。同社は跡地を購入し、昨年7月にホテル建設を発表していた。当初は今年1月に着工し、2025年秋の開業を予定していたが、資材・人件費高騰の影響で着工を延期していた。

 同社の「たびのホテルlit」は、中心市街地に建設することで活気に満ちあふれた持続可能な街づくりへの貢献を目的に、長野県松本市などで展開する「地域創生型ホテル」。酒田のホテルはビジネス客だけでなく、インバウンド(訪日外国人)を含めて観光需要にも対応できるよう使い勝手にこだわった客室を用意し、最上階に大浴場やサウナを整備。地産地消をテーマに地元食材を使用した朝食、ビールや軽食など充実した無料サービスを提供する。周辺飲食店への経済効果を考慮し夕食の提供はしない。パート・アルバイトを含め従業員は60人ほどで地元からの雇用も見込む。

 会見で、堀口社長は「地域の文化・人々とのつながりを大切にしながら、ホテルを起点に人が集まり周囲ににぎわいをもたらす事業にしたい。ワンランク上の上質で楽しいホテルを目指す」と述べ、開業後3、4年をめどに年間稼働率85%、ハイシーズンは100%を想定しているという。

 会見に同席した矢口明子酒田市長は「人口減少が著しい中、外貨を稼ぐための観光誘客、中心市街地の活性化に必要なホテル。皆さんと夢を共有し、この街を盛り上げていくため引き続き力添えを」、加藤聡酒田商工会議所会頭は「地域創生が大きなキーワード。このホテルを起爆剤に地域が活性化するよう、一緒に頑張っていきたい」と話した。

 一方、会見を前に堀口社長は、矢口市長に対し「令和6年7月山形県酒田市大雨災害義援金」を手渡した。

たびのホテルlit酒田のイメージ図
たびのホテルlit酒田のイメージ図

会見した(左から)加藤会頭、堀口社長、矢口市長=酒田まちなかホール
会見した(左から)加藤会頭、堀口社長、矢口市長=酒田まちなかホール



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