2025年(令和7年) 4月29日(火)付紙面より
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酒田市升田の名瀑「玉簾(たますだれ)の滝」で26日、ライトアップが始まり、幻想的な雰囲気が訪れた人々を魅了している。
玉簾の滝は落差約63メートル、幅約5メートルと県内で最も高さのある直爆として、市を代表する観光スポットとなっており毎年、地元の升田自治会(村上雅晴会長)が大型連休とお盆の時期にライトアップを行っている。
昨年7月末の豪雨の影響で落ち口付近の岩や木が削り取られ水の流れが変わってしまったほか、ライトを設置する台座4基のうち3基が被災、参道が土砂や流木でふさがれるなどの被害を受けた。ボランティアなどの支援を受けながら復旧・整備を行った。
神社の横道から奥に進むと視界が開け、水しぶきでひんやりとした空気の中、LEDライトに照らされた迫力満点の瀑布が周囲の新緑とともに煌々(こうこう)と浮かび上がる。初日の26日夜は多くの行楽客が訪れ、滝に向かって手を合わせたり、写真を撮るなどして眺めを楽しんでいた。
毎年ライトアップを楽しみに訪れているという同市東泉町の渡會正勝さん(49)、ひろみさん(55)夫妻は「昼の滝よりも幻想的。滝の形や参道の景色は変わってしまったが、これからの復興の変化を楽しみに、また見に来たい」と。自治会員の池田善幸さん(71)は「来た人に感動してもらえることが何よりの喜び。参道整備や配線復旧は大変だったが諦めないで良かった」と感慨深げに話していた。ライトアップは5月6日(火)まで、点灯時間は午後6時半―同9時。事業継続のため、訪れた人に100円の協力金をお願いしている。