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ウルイ 春の代表、食べ方多彩

遊佐町菅里の国道7号沿いにある道の駅「ふらっと」の棚には今、促成栽培のウルイが並び、ひと足早く春の訪れを告げている。

「ウルイはあく抜きの必要がありません。臭みがないので、山菜がきらいな人でも大丈夫ですよ」。屋号にちなんだ「株敷会社 与六」の名で出荷しているひまわりの会会計理事の高橋義博さん(34)は胸を張った。

ウルイは春の山菜の代表選手。遊佐町内では高橋さんが住む白井新田、小野曽地区などのハウスで栽培されている。2年前の春に株分けしたウルイを晩秋の時期にハウスに移植し、もみ殻をかぶせる。1カ月ほどで顔を出し、収穫期を迎える。

「この冬は株を移す前に雪が積もったため作業が遅れ、出荷時期も半月ほどずれ込んで、1月末になってしまいました」と笑う。

最上地方では促成栽培のウルイを「雪ウルイ」の名で出荷している。全体が白いままだが、遊佐町ではもみ殻から顔を出し、上の部分が緑色になるのを待つ。根は純白、上は緑というコントラストが見た目にも美しい。

春の香を運ぶ促成栽培のウルイ。臭みがなく、あく抜きをする必要がない

「太いものはさっと水で洗って、生のままみそやもろみを付けて食べることもできます。ゆでてごま和えや、からしじょうゆとマヨネーズ、刻んでみそ汁に入れたりしてもおいしい。天ぷら、サクラエビなどと一緒にかき揚げにして食べてください」。自生ではできない生食をはじめ多彩な調理法があるのが促成ウルイの強みだ。

高橋家では「初物」は浅漬けにしてしゃきしゃき感を楽しむ。「浅漬けの素を使っても、しょうゆだし、レモン汁、ショウガ汁につけてもんでもOKです」と話した後、「たぶん誰もやってないと思いますが、庄内浜のフノリを入れると、磯の香りがしてとてもおいしいですよ」と「秘伝の味」を教えてくれた。

ふらっとでは200gの袋入りが200円前後で売られている。「コゴミやタラノメなどに比べればリーズナブル。3月ごろにはもっと安くなります」。

高橋さんのおすすめレシピ

ウルイのあっさり漬け

○材料

ウルイ、ショウガ好みの量、塩少々
ニンジン好みの量、しょうゆ少量、フノリを適量

○作り方

  1. ウルイをよく水洗いし、5cmほどのざく切りにする。
  2. 1を塩もみし、臭みを取る。
  3. ショウガ、ニンジンを細かい千切りにする。
  4. 2に少量のしょうゆを入れて香りを付け、3を合わせて軽くもむ。数分おけば完成。好みでフノリを入れる。

ポイント 市販の青じそドレッシングをかけると香りが引き立ちおいしい。

◇   ◇

豊かな自然に恵まれた庄内には四季折々の大地の恵みが存在する。産直施設の「職人」が、旬を迎えた農産物を食べ方も含めて紹介する。

2006年2月12日紙面掲載

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