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「みやこ南瓜」甘み強く、ホクホク

「カボチャは当たり前過ぎますか? みやこ南瓜(かぼちゃ)というのが今、ヨッテーネに出ているそうです。とてもおいしいのでどうでしょう」。いつも素材を紹介してもらっている県庄内総合支庁酒田農業技術普及課のスタッフに勧められ、金野八重さん=穂積=を訪ねた。

金野さんは過去に数種類のカボチャを栽培していたそうだが、「味」にこだわった結果、今は大きなサイズのみやこ南瓜と、栗坊、坊ちゃんという2種類のミニカボチャを手がけている。

「みやこ南瓜はホクホクしていて味がいい。それと料理するのにちょうどいい大きさですよ」。金野さんがみやこ南瓜にこだわる理由を教えてくれた。何よりも甘みがすごいらしい。

「ペースト状で冷凍保存しておくと楽で、1年を通じて使えます」と話し、おすすめレシピの手作りようかんを出してくれた。ようかんといいながらも、見た目はプリンかゼリーみたいだ。試食してみると、やはりようかんよりゼリーに近い感じがする。甘みがたっぷりだが、不自然な甘さではなく、カボチャそのものから出ているのだろう。

手前が金野さんお手製のようかんで右奥がレモン煮

思ったことを口にすると、「うちの今年のカボチャは甘くて、レシピより砂糖を控えた方がよかったみたいです」と苦笑いした。

もう一品、こちらは栗坊を使ったレモン煮をごちそうになった。レモンの酸味がきつ過ぎず、さっぱりしていて食べやすい。やはりカボチャ自身が甘く、ほっくり感がある。砂糖、塩、薄口しょうゆ、酒などを加えて水で煮て、仕上げの直前にレモンを入れてさっと味を含ませるのがコツだそうだ。

金野家ではほかに、みやこ南瓜と鶏のひき肉を使ったそぼろあんかけ、小さな栗坊のへたをとってひき肉やパプリカなどの夏野菜を詰めた蒸し物などにするそうだ。もちろん、みそ汁も夏の定番メニュー。

「『あんたのカボチャは甘くておいしかった。また頼むのー』とお客さんが言ってくれるのが一番うれしいんです」。金野さんの笑顔がはじけた。

消毒はせず、完全無農薬栽培。「追肥するぐらいの放任主義です」という金野さんのカボチャはなぜ、こんなに甘いのか。「大地の恵み」なのかもしれない。

最後においしいカボチャの見分け方を聞いてみると「つるの色が青ではなくて、茶色の線が入っているのが甘みが乗っていると思います」とアドバイスしてくれた。

金野さんのみやこ南瓜は大きさによって350~400円、栗坊は150円前後。酒田市中町一丁目のヨッテーネ(日曜は休み)=電0234(24)8371=で販売している。

金野さんのおすすめレシピ

みやこ南瓜のようかん

○材料

みやこ南瓜350グラム、棒寒天2本、水540㏄、砂糖2カップ、牛乳 200㏄、バニラエッセンス少々

○作り方

  1. カボチャの皮をむき、種を取り出してから蒸して、ジューサーミキサーなどでつぶしておく。
  2. 棒寒天を煮溶かして砂糖を足し、溶けたら牛乳を入れ、裏ごししたカボチャとバニラエッセンスを加える。
  3. 冷ましてから冷蔵庫に入れて冷やして固める。

2009年7月4日付紙面掲載

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