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海坂藩旅歩き

藤沢周平記念館(仮称)の基本計画まとまる

鶴岡公園内の藤沢周平記念館(仮称)設置予定地

鶴岡市は、同市出身の作家、故藤沢周平さんの業績と貴重な文学資料を後世に伝える「藤沢周平記念館」(仮称)の基本計画をまとめ12日、公表しました。庄内全体を「藤沢文学」のミュージアムととらえる基本構想を基に、藤沢文学の全てが概観でき、文学性の探求を道案内できる「全国で唯一無二の藤沢文学を扱う記念館」を目指す。藤沢さんの没後10年となる2007年度に着工し、開館は09年度を予定しています。

基本計画は、今年5月にまとめた基本構想の内容を具体的に掘り下げたもの。それによると、記念館を藤沢さんの人間性を含め、藤沢文学を探求する際の“道案内”の役割を果たす施設と位置付けている。機能としては

  • 業績を末永く顕彰
  • 藤沢文学の奥深い世界を知る
  • 鶴岡・庄内の文化、精神性を広く発信
  • 研究者や一般市民の研究・学習活動への情報の集積と提供
  • 作品を読み、語らう交流の場

を掲げています。

展示内容は、常設展示としてメーンとなる魅力を探る「藤沢文学のすべて」や海坂と鶴岡・庄内、作家・藤沢周平の軌跡―の3部門で構成。企画展示では江戸時代のさまざまな姿を扱った「江戸もの」に関する内容などが考えられています。また、文学散歩やミニギャラリー、講演会などセミナー、イベントも企画します。

また、館内は、藤沢さんの書斎の再現や執筆活動に使った参考文献や直筆の原稿、遺品などを構想。藤沢作品や関連書籍を集めた文庫を常設し、藤沢さんが好んだコーヒーを飲みながら、ゆったりと読書を楽しめるコーナーの設置も考えられています。

建設地は、鶴岡公園内の郷土資料館が建つ敷地(約1300平方メートル)を予定。施設面積は600~800平方メートル規模を想定。建物は一部2階建てで、地元産木材を多用した温もりが感じられる施設としています。また、解体して保管している旧藤沢邸の書斎などの部材の活用も検討されているそうです。

鶴岡市教育委員会によると、07年度前半に実施計画と展示設計をまとめ、同年度内の着工を予定しています。総事業費は約10億円を見込んでいます。

サイト掲載日/2006年12月26日
海坂かわら版
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