文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

海坂藩旅歩き

大勢の藤沢ファンが人柄や思い出を振り返った

藤沢周平さんしのび「寒梅忌」

鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんをしのぶ「寒梅忌」が1月21日、鶴岡市中央公民館で開かれました。県内外から大勢のファンが訪れ、追悼式や対談などで、藤沢さんの人柄や思い出などを振り返りました。

寒梅忌は鶴岡藤沢周平文学愛好会(萬年慶一代表)が2000年から毎年開催しており、今年で8回目。今年は藤沢さんの没後10年目でもあります。

追悼式では、会場に掲げられた藤沢さんの写真に黙とうをささげた後、献花が行われました。

続いて行われた対談「東京での泉話会の思い出」では、同愛好会顧問の松田静子さんの司会で、藤沢さんが教師を務めた湯田川中時代の教え子だった工藤司朗さん、太田祥子さんの2人が、藤沢さんを囲んだ同窓会の泉話会にまつわる思い出を話してくださいました。

工藤さんは「先生は泉話会ではあまり小説の話はしなかったが、以前、『先生はどうして時代小説しか書かないのか』と聞いたことがある。先生はどうしても人を傷つけるから現代小説は書かないんだと話していた」と紹介。また、「先生の作品は結末が暗いと話したら、前の奥さんを亡くされた時、奥さんを助けられなかったことが負い目になり、ハッピーエンドは書く気にならないんだ、もう少しまってくれないか、と話していた」と逸話を紹介してくれました。

太田さんは「事情で泉話会に参加できなかった時、『小さいときから頑張れる子だったよ』と書かれた手紙を先生がくださった。精神的につらい時期だったので、その手紙に支えられた。心根の優しい先生に巡り会えたことを本当に誇りに思う」と思い出を振り返っていました。

サイト掲載日/2007年1月30日
海坂かわら版
トップページへ前のページへもどる
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field